雑誌や書籍、テレビ、WEBなどさまざまなメディアで、「iDeCo(イデコ)」という言葉をよく目にします。実際iDeCoに加入する人は年々増えています。

しかし、iDeCoがどういうものなのか、しっかり理解されている人は多いとはいえないようです。そこで今回は、そもそもiDeCoとは何なのか、どんな人が利用できるのか、解説していきます。


日本の年金制度は2種類ある

iDeCoについてお話しする前に、まずは「日本の年金制度」についてちょっとおさらいしておきたいと思います。

日本の年金制度には大きく分けて、国民年金や厚生年金といった強制的に加入が義務づけられている「公的年金」と、個人で任意に加入できる「私的年金」の2種類があります。

国民年金や厚生年金といった公的年金については、例えば、給与明細の項目に「厚生年金保険料」の金額が書いてあったり、または、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」で将来もらえる年金額が確認できたりして、多くの方にとってなじみがあると思います。しかし、私的年金と聞いてピンとくる人は少ないのではないでしょうか。

私的年金って?

私的年金とは、公的年金に上乗せして給付してくれる年金制度です。私的年金には、自営業者やフリーランスが加入できる「国民年金基金」、民間企業で働く会社員が加入できる「確定給付年金」や「企業型確定拠出年金(企業型DC)」など、さまざまな種類の年金があります。iDeCo(イデコ)はその私的年金の一種で、「個人型確定拠出年金(個人型DC)」の愛称なのです。

ここでちょっと不思議に思う人がいるかもしれません。

「なんで私的年金が必要なの?公的年金があれば老後は大丈夫なんじゃないの?」

残念ながら、私たちは公的年金だけで老後を暮らしていくのが難しい状況になってきているのです。

年金支給開始年齢の引き上げの可能性

厚生年金の受給開始年齢は、男性は2025年まで、女性は2030年までかけて65歳まで徐々に引き上げが行われています。そんなときに驚くべきニュースを耳にしました。

2018年4月に財務省は財政制度等審議会の分科会にて、厚生年金の支給開始年齢を65歳から68歳へ引き上げることを提案したのです。つまり、今後さらなる受給開始年齢の引き上げが行われるおそれがあるというわけです。

また、将来もらえる年金の受給額自体の引き下げも検討されています。そうなると、公的年金だけで老後の生活資金をまかなえない可能性が高くなってきます。

また、日本の平均寿命が年々延びていることにも注目しなければなりません。内閣府の「平成29年版高齢社会白書」によると、2015年現在の日本人の平均寿命は男性で80.75歳、女性だと86.99歳。

最近では「人生100年時代」をどう生きるかが社会的課題にもなっています。超高齢化社会に向けて、老後にかかる費用をどうやって準備するのか、国民全員が真剣に考えなければならない時代が来ているのです。

もはや公的年金だけには頼れません。これからはiDeCoをはじめとする私的年金などを上手に活用して、自分自身で老後資金を貯めることを前向きに検討していきたいところです。