はじめに

生活費は1カ月平均18万9000円

さて、貯蓄をするには元手が必要です。限られた収入から生活費をやりくりして貯蓄分を捻出するには、どのような支出バランスが適切なのか考えてみましょう。

東京などの大都市圏では家賃がかさみます。東京圏の賃貸マンションの家賃相場は上昇傾向にあり、2017年9月の調査によると、ワンルームの家賃平均は7万2077円(下限6万2011円~上限8万2143円)、1LK~2LDKの家賃平均は10万8071円(下限9万1783円~上限12万4360円)となっています。(公益財団法人 不動産流通推進センター「2018不動産統計集」)

月の手取りが25万円で、ワンルームマンションの家賃が7万2000円であれば、なんとか3分の1以内におさまり、大きな無理のない支出の範囲です。

他の支出について、30代女性の平均的なバランスはどのようになっているでしょうか。

総務省「家計調査2017年 単身世帯、女性~34歳 」、公益財団法人 不動産流通推進センター「2018不動産統計集」より作成

平均額と比べて、実際の家計支出はどのようになっているでしょうか。食にこだわりのある人なら、食費がもっとかかっているかもしれませんね。また、女性であればヘアサロンやエステなど、美容にかけるお金が加わる人もいるでしょう。趣味の費用を別に考えなくてはならない人もいるのではないでしょうか。

あるいは、何に使っているかよくわからないけれど、お給料日前はいつもお財布がピンチ、と言う人は、まずは支出の明細を把握しましょう。

平均的な支出にすると、1カ月の手取り収入から家計費の支出が18万9000円なので、毎月6万1000円の黒字。単純に預貯金にしておいても1年で73万2000円、3年で220万円もの資金になります。

貯蓄分は毎月の家計支出にはおさまらないような、大きな支出に備えるものです。たとえば、冷蔵庫やパソコンなどの電気製品を買ったり、旅行をしたり、スキルアップのため勉強をしたり。

また、平均約1002万円の金融資産がある人のように、株や投資信託で資産運用を始めるものいいでしょう。

自分では決して不満ではない収入や貯蓄、生活費であっても、平均と比べることで見えてくることがあります。もし、今よりも良くできそうなことが見つかったら、いつもの暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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