はじめに

2月27日から3月5日までの日程で、渋谷ロフトで開催されている「優待の桐谷さん」展。株主優待だけで生活している桐谷広人さんの“優待生活の極意”を詰め込んだ企画展です。

残念ながら桐谷さん本人が登場するトークショーは3月1日が最終日でしたが、「MONEY PLUS」では桐谷さんの単独インタビューに成功。株式投資や優待株に興味はあるけれど、あと一歩が踏み出せない人に向けたアドバイスを聞きました。


優待株への分散投資を広めたい

――講演は全国でされていますが、こうした企画展示はこれで何回目になりますか。

桐谷さん: 企画展示を開いていただいたことはあんまりないんです。

東京証券取引所の「IRフェスタ2018」の中で、「桐谷広人の優待部屋」をつくってもらって、4畳半の部屋を再現するという企画がありました。私の部屋からゴミや書籍、優待品をトラックで運んで、4畳半の部屋を作って後ろに部屋の写真を貼りつけたんです。

それ以来なので、2回目ということになるでしょうか。ただ、今回のように1週間もやるのは珍しいです。

――どういうきっかけで企画がスタートしたのですか。

松井証券から声がかかったのがきっかけです。

私が35年前に株をやり始めた時に、東京証券協和会という組織がありました。証券マンの集まりで、趣味の活動も熱心にやっていて、東京証券会館6階が趣味の部屋になっていて、その中に囲碁将棋の部屋がありました。部員は100人以上いて、都内では最大規模の囲碁将棋クラブ。40年前にその将棋部の師範になって、それから5年経って株を始めました。

その噂を聞いて真っ先に電話してきたのが松井証券。将棋部の部長が松井証券の法人部の係長でした。それがきっかけになって、松井証券で株を始めました。

「月曜から夜ふかし」でブレイクした時も、最初に声をかけてくれたのが松井証券でした。私を呼んで記事を作って宣伝に使われた。その後も時々仕事をさせていただいて、今回こんな大きな企画をやっていただきました。

――では、二つ返事でOKをされた?

そうですね。全国に講演会で呼ばれると、その後のパーティーなどで株の相談をよく受けます。すると、定期預金の金利がほとんど付かないのに、定期預金やタンス預金をしている人が多い。他方、株にはギャンブル的な買い方もあるし、過去の暴落で大損した人もいます。

自分自身も大儲けと大損を繰り返して、リーマンショックで大損して死にそうになりました。しかし、優待株をたくさん持っていると優待品が来た。その経験から値上がりで儲けないようと思わないで、優待株に分散投資することを積極的に広めています。

配当はたくさん持っていても少しだけ持っていても、利回りは同じ。でも、優待株を100株ずつ分散して持っていると、利回りもいいし、比較的安全。お金が余っている人にはちょうどいい。

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