はじめに

つみたてNISA(積立NISA)やiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)では、購入する商品と金額、そして購入頻度を決めれば、あとはそれにしたがって自動で商品を買い増していくことができます。
しかし、買ったあとは「手動」です。つまり、売るタイミングは自分で決めなくてはいけないのです。

ではもし、つみたてNISAやiDeCoで利益が出ているとしたら、どんなタイミングで売る(利益確定する)のがいいのでしょうか。注意すべきポイントと合わせてご紹介します。


つみたてNISAは相場に一喜一憂せず「売らずにそのまま保有」

つみたてNISAから見てみましょう。つみたてNISAでは、毎年40万円までの投資で得られた利益にかかる税金(運用益の約20%)が最大20年間非課税にできます。

つみたてNISAの場合、筆者は基本的には売らずにそのまま保有しておくのがいいと考えています。なぜなら、せっかく20年間非課税で投資できるのに、途中で売ってしまうと残りの非課税期間を活用できなくなってしまうからです。また、資産の特性として、株やFXのように短期間で大きく儲けるというよりは、時間をかけてコツコツと利益を積み上げるのが投資信託です。

相場が上がるだけでなく、下がることもあります。相場の上げ下げに一喜一憂せず、淡々と積立を続けていくのが良いと考えます。

株式市場では、おおよそ5年から10年の周期で、大きく下落するタイミングがありますが、金融庁もつみたてNISAの資料の中で、20年間保有すると運用成果は年率2%〜8%の間に落ち着くとデータを示しています。

また、先の話になりますが、非課税期間が終わる直前に慌てて売る必要もありません。20年の非課税期間が終わると、自動的に課税口座(一般口座や特定口座)に移行されますが、移行時にそれまでの利益に課税されることはありません。

とはいえ、購入当初の貯める目的が達成できたのであれば、もちろん利益確定してもいいでしょう。教育資金、住宅資金、老後資金…つみたてNISAでお金を貯める目的は人それぞれです。目的としているライフイベントが起こったタイミングで利益確定をすればいいのではないでしょうか。

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