はじめに

ハンバーガーチェーンの「バーガーキング」が5月中に大量閉店することが明らかになりました。閉店する店舗数は、実に現在運営している店舗の2割強に及びます。

同社公式サイトの店舗紹介ページに記された閉店のお知らせに、バーキンファンは阿鼻叫喚のツイートを連発。いったい何が起きているのでしょうか。


「俺はどこでワッパーを食べればいいんだ」

公式サイトの店舗紹介ページにズラリと並んだ閉店する店舗の情報。現在、国内にある99店舗のうち、22店舗を5月中に閉店する予定です。

閉店店舗数は都府県別に、茨城(3)、埼玉(2)、千葉(3)、東京(5)、神奈川(2)、岐阜(1)、京都(1)、大阪(4)、兵庫(1)の計22店舗。茨城と京都からは完全に店舗が消滅、6店舗ある大阪は3分の1に激減することになります。

リスト

大量閉店を知った人たちがTwitterで「バーガーキング大量閉店かなしい」「閉店したら俺はどこでワッパーを食べればいいんだ」「近隣に一軒しかないバーガーキングが閉店してしまう…」などと投稿しています。

世界2位のチェーンだが日本では苦戦

世界2位のハンバーガーチェーンであるバーガーキングは、全世界100ヵ国超の国々で1万7,000店舗以上を展開。カナダのレストラン・ブランズ・インターナショナルがブランドを保有しています。

日本には1993年に進出。経営不振で2001年に一度撤退しましたが、2007年に再進出。韓国ロッテリアなどが運営を担当してきました。

しかし、マクドナルドなど競合他社に大きく引き離された状況が続き、2017年10月に香港の投資ファンド「アフィニティ・エクイティ・パートナーズ」に運営権を譲渡。同社が日本法人「ビーケージャパンホールディングス」を設立して、日本での経営を担ってきました。

官報によると、2017年12月期のビーケージャパンHDの業績は2億5,106万円の純損失を計上。直近の2018年12月期の業績は、まだ官報に掲載されていないもようです。

今年2月には、ビーケージャパンHD設立時から社長を務めてきたジョン・キム氏が退任。同社とバーガーキングコリアで最高財務責任者(CFO)を務めるダニエル・リー氏が社長に就任したと発表しています。

今回の大量閉店について話を聞くため、同社広報窓口に電話をしましたが、営業時間外のためつながらず、5月17日20時現在、回答を得られていません。

<文:編集部 小島和紘 写真:ロイター/アフロ>

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