はじめに

ゴールデンウィーク期間に入り、今週、株式市場の取引所が開くのは2日だけ。3日、憲法記念日から市場も5連休となります。

昨年末から今年のお正月にかけての休みは4連休でしたので、このゴールデンウィークは証券取引所、証券会社などが休んでいる期間が年末年始よりも長いということになります。

取引所が休場となると「つまらない」という投資大好き人間の方もいるようですが、いつも株式の動きを見ている人にとってはよい休養となるのではないかと思います。


相場から離れることの価値

株式投資はおもしろいもので、四六時中、相場を見て、四六時中、売り買いしているからといって必ずしも儲かるものではありません。

大きな流れを捉えるような投資であれば、常に相場に浸っているよりも、少し離れて自分の投資を見てみることがよいかもしれません。

また、投資を専門にしている人たちは少し違いますが、普通の人たちが目先のちょっとした株価の動きに右往左往するばかりでは、仕事をしながらの投資はできないでしょう。

江戸時代の米相場時代から「売る・買う」だけでなく「休む」ことも必要と言われています。ゴールデンウィークは格好のチャンスなのです。

株価の動きを見ることだけが投資ではない

以前のコラムでも述べたように、投資で成功するためには「投資脳」が必要です。

長期休暇は、投資に対するヒントを与えてくれることも多いもの。相場が休んでいるときには株価の動きを見る必要がない分、じっくりと考える時間を取ることができます。

投資しようとしている企業の業績はどうなのか? 既存店の売り上げは前年に比べてどうなっているのか? 客単価は上昇しているのか?

こういったことを考えるためには、案外時間がかかるもの。相場の休みをうまく利用して、投資のカギをつかむことが大切です。

また、ゴールデンウィークのように、毎年のイベント、そして人が多く集まる場所には投資のヒントが隠されていることが多いです。

まとまった休みがあると旅行に出かける人も多いですが、旅行先では財布の紐も緩みやすくなるもの。今の時代の消費について考える貴重な機会となります。

例えば、自分が昨年に比べてお金を使ってしまったということや、立ち寄ったサービスエリアのパン屋さんが昨年以上に行列していたということから、「今年は本当に景気がよいのかな?」と推測することができるのです。

人が多いのが嫌だから遠出はしない、という人でも、景気が上向いているときであれば行動が変わります。近場でも出かけてみると、近所のファミリーレストランがいつもより混雑している、周りのお客さんがみんなプレミアムビールを飲んでいるなどの発見があるかもしれません。

自分の目で確かなデータを探す

投資においては、このように実際に自分の目で見た情報が非常に大切です。

人があふれる店舗で感じた「このファミリーレストランは儲かっているのでは」という実感は正しいことが多いでしょう。

また、新聞報道では「訪日消費、底入れ感」という記事が掲載されている場合でも、実際に銀座や新宿の百貨店に足を運んでみると、一時期落ち込んだ“爆買い”が復活しているということを実体験としても感じることができます。

このような長期休暇には、街に出たり、観光地に行ってみたりすることで、実際のお金の流れをつかむことができます。そして、その実体験に基づいた「確かなデータ」を投資に役立てればよいのです。

やはり投資するにあたって大切なのは「どの銘柄を選ぶのか」に時間を使うこと。

自分が旅行したり、買い物をしたりするときに少しだけ意識しておくことが、投資に結びつくのです。

ぜひ、この期間を使ってお金の流れを観察して投資のヒントを得るようにしてください。

この記事の感想を教えてください。