はじめに
エクステリアの変化は?
フロントマスクを見たとき、「あれ、キープコンセプトのフルモデルチェンジ?」と一瞬戸惑うほどの変化でした。かなり大胆な変化があったのです。旧型以上に長細く切れ長になったヘッドランプ部分ですが、ここに装備されたのはターンランプ(ウインカーランプ)とポジションランプ、そして昼間でも点灯するデイタイムランニングライトをひとつにまとめたユニットです。最上段に配置されたことでさらに表情はキリリとしてスポーティに見えます。その下に装備されているのが、前方と照らすヘッドライトやフォグライトとなります。
次にリアスタイルも大きく変わりました。旧型のリアウインドウですが上下2つに分割されたWウィンドウと呼ばれるタイプでした。それが新型では面積を広くしたシングルウィンドウとなりました。これだけでもリアスタイルの印象はがらりと変わりました。これまでの軽快さは希薄になったのですが、一方でどっしりとした安定感と高級感が加わりました。そして下段のリアガラスがなくなったことでの視認性の低下ですが、実は大きな不便を感じることがなく、しっかりと後方視界を確保できていました。
前後長が140mmも長くなり、伸びやかさが向上しました
こうした前後のデザイン変更によって新型はボディの前後長が140mmも伸びたのです。空力パーツを付けたりするわけではなく、基本ボディのデザイン変更によって、これだけのサイズが変わってしまうことは、やはりマイナーチェンジとして珍しいでしょう。当然ですが、この拡大によってサイドからの見え方にも少しばかり変化が出ました。
ボディサイドのドア部分や前後のホイールアーチ周辺に走る彫りの深いラインはそのままなのですが、前後のオーバーハングが伸びたことで、ゆったりとしたスポーティなクーペフォルムが、より強調されて伸びやかに見えます。ホイールベースも変わらず、ルーフラインなどの基本形状も大きく変わることがないのですが、その印象が一気に上質さを増した感じです。当然、この外観のデザインはガソリンエンジンモデルでも同じように採用されていますから、シリーズ全体が上質感を向上させたことになります。
上質感を増したエクステリアのデザインの印象はインテリアにも継続します。以前から細部までしっかりと作り込まれていた室内は基本的にレイアウトやデザインは大きな変更がありません。目に付く変更点はディスプレイオーディオのサイズが8インチに拡大されたという点です。