普段から為替相場の情報をご覧になっている人は、USD/JPYとか、EUR/USDとか、GBP/USDといった表記も見慣れていることでしょう。それぞれ円/ドル、ユーロ/ドル、ポンド/ドルの省略表記ですね。つまりこれらは為替レートを示しているわけです。このようなアルファベット3文字による通貨表記は、世界中で利用されています。
ちなみにUSDなどの略称をGoogleに入力すると、簡単に為替レートを表示できることをご存知でしょうか。例えばGoogleの検索窓に1 USD(注)と入力すると、その日の為替レート――例えば1ドル=105円といった情報――が表示されるのです(注:より確実には USD to JPY とするとよい)。
さて、このように国際的に使用されているJPY・USD・EUR・GBPなどの略称なのですが、いったい誰が、どういうルールで決めているのでしょうか? 今回は、お金の略称――すなわち通貨コード――について掘り下げてみます。前編の今回は、通貨コードの「仕組み」と「その仕組みが及ぼした意外な影響」について紹介します。