夫の起業で貯蓄が大幅減、運用資産を解約した方がいい?

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読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ

今回の相談者は、夫が今年起業するという43歳のパート主婦。退職金を含め1000万円ある夫の貯蓄を起業資金として使用する予定です。そのため、生活防衛資金としての貯蓄はゼロに。運用中の資産を売却して現金をつくった方がいいのでしょうか。FPの横田健一氏がお答えします。

夫が独立するにあたり、運用の比率で悩んでいます。今年、夫が独立し、夫名義の貯金と退職金合わせて1000万円ほどが独立資金となる予定です。夫の事業計画によれば、2年後くらいに現在の手取り収入ほどになり、それまでは赤字になるかもしれないと予想しています。


現在、私の独身時代の貯金と結婚後の貯蓄が600万円ほどあります。3年ほど前から運用していて、現在は200万円ほど含み益があります。教育費用として別に800万円の定期がありますが、夫の独立後もそれには手をつけない予定です。今までは、夫名義の貯蓄を生活防衛資金として考えていたのですが、今後は私の運用分を生活防衛資金として現金化する必要があるのではと考えています。そこで、どの程度を生活防衛資金として現金化すればよいかアドバイスをお願いいたします。また、私のパート代を私名義のiDeCoとつみたてNISAに捻出していますが、夫の事業が軌道に乗るまでは現金で貯金しておいた方がよいでしょうか。


〈相談者プロフィール〉
・女性、43歳、既婚(夫:44歳)
・子供2人:14歳、8歳
・職業:パート
・居住形態:持ち家(マンション)
・毎月の世帯の手取り金額:45万円
(夫35万円、妻10万円)
・年間の世帯の手取りボーナス額:100万円
・毎月の世帯の支出目安:35万円


【現在の資産状況】
・現在の貯蓄総額:1870万円
 夫:1000万円(貯金600万+退職金400万円)
 妻:定期800万円、普通預金70万円ほど
・現在の投資総額:1410万円
 夫:企業型確定拠出年金500万円ほど
 妻:個別株約800万円、iDeCo約60万円(月2万円積立)、NISA約50万円(年40万円積立)
・現在の負債総額:住宅ローン残債1400万円ほど(残期間20年)

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