“経済分析のプロ”が「日本株の底入れはまだ先」と見る理由

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ドナルド・トランプ米大統領が中国からの輸入品約3,000億ドル相当に10%の追加関税を課すと発表したのは、8月1日のこと。それまで高値圏にあった米国株は下落に転じ、ダウ工業株30種平均指数(ダウ平均株価)は5日には2万5,000ドル台まで急落しました。

米国が中国を為替操作国に認定した後には、いったん反発する場面もありました。ただ、米中貿易戦争への懸念に加えて、先行きの世界経済への懸念が高まり、14日にはダウ平均株価は再び2万5,000ドル台半ばまで急落するなど、米国株市場は乱高下しています。

8月になって、米中貿易戦争の余波とも位置づけられるデモ拡大によって、香港の空港一時閉鎖が起きました。欧州では連立政権内の意見対立によってイタリアでの早期解散総選挙の可能性が高まり、中南米では大統領予備選挙によって政権交代の可能性が浮上したアルゼンチンが大幅な通貨安に見舞われました。

これら複数の政治的な不確実性の高まりが、世界の株式市場の重しとなっています。夏季休暇となる8月は金融市場が不安定になりやすいと言われていますが、今年も同様に荒れ模様の相場となりました。

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