なぜ20年ぶり赤字決算でもサイバーエージェントの株価は動じなかったのか?

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日本国民の多くを寝不足に陥れたFIFA ワールドカップ。景気後退懸念で株価は冴えず、気分が落ち込み気味だったわたしたち株式投資家ですら、試合がある日は息を吹き返したものです。

大会開催中は、スポーツバーを運営するハブ(3030)や、スポーツ用品のアシックス(7936)、ミズノ(8022)など、試合の勝敗で株価が上下する銘柄がありました。なかでも注目を集めたのは全試合を無料で放映したABEMAを運営するサイバーエージェント(4751)です。ABEMAはW杯期間中に、なんと3,409万人という過去最高の週間視聴者数を獲得。それまでのピークが1,800万人であることを考えると、W杯の吸引力は半端ない強さです。まさに2022年の年末、ABEMAでサッカーを見るのが、社会現象になったと言っても過言ではないでしょう。

となるとやはり気になるのは、業績の影響です。

ヒット商品が生まれると、その企業の売上利益が伸びて、株価は上がるという図式は、投資をしない方にとっても違和感はないですよね。ただし、株式投資をする上では、その商品の売上が、その企業全体の売上のどれくらいを占めるかを確認する必要があります。

10億円売り上げたヒット商品でも、売上1,000億円規模の企業であれば、売上比率はわずか1%にしかすぎません。「あの商品売れてるよね!」と思ったときは、その商品の売上が、その企業にとってどれくらい影響があるかを考えるクセをつけると、銘柄発掘のスキルが一段上がりますよ。

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