アメリカでは相次ぐ地銀の破綻で、金融不安が燻っています。一方で、マイクロソフトやメタなど、ハイテク企業の決算が思ったほど悪くないことや、雇用や消費に関する指数が良好なこともあり、アメリカ経済が後退するの? しないの? どちらかはっきり断言できない状況が続いています。
とはいえ今後、銀行の融資に関する締め付けが厳しくなれば、企業の設備投資が鈍ったり、個人消費が落ち込んだりと、実体経済にも確実に悪影響があります。もちろんアメリカ経済の落ち込みは、日本にとって対岸の火事では済まされません。日本経済への影響も避けられないことを思えば、積極的に株を買う気にはならないはずです。
ところが、2023年に入ってびっくりするほど右肩上がりの業界があります。昨年、2022年は「原材料高」「円安」「人件費高騰」の三重苦に痛めつけられた食品業界です。
食品株指数のチャートをご覧ください。
まるで竜が天に昇っているかのような、見事な上昇っぷり。食品といえば、わたしたちにもっとも身近な業界ですが、それゆえにスター株になることはあまりありません。ところが今年、2023年は何かが違う印象を受けます。