この企業、こんなことしていたの?
かつてのイメージとまったく違うビジネスを展開し、なかにはそちらのほうが事業のメインプレーヤーとなることがあります。たとえば、富士フイルム。かつては、テレビCMでもおなじみ、カメラのフィルムが稼ぎ頭でしたが、今や、X線画像診断や内視鏡、創薬などの医療分野がメイン事業です。目薬で有名なロート製薬は、「肌ラボ」などスキンケアセクターが急成長し、今やこちらが売上の70%程度を占めています。企業が事業内容を変化していく「変態企業」は、投資家としても非常に魅力があります。
もちろん変態していくのは、それほど簡単ではありません。新規事業を開拓し、成長させていくには、相当の先行投資が必要なので、既存事業の足枷になります。それでも果敢に取り組み、成功させるのは、経営者の決断力、実行力、先見性や、それについていける従業員が必要で、一筋縄ではいきません。だからこそ、変態を成功させた企業に投資家が惹かれるのです。