「現状維持の対応では大きな成長は見込めません。今後数年間で成長フェーズに舵を切る必要があります」。大和証券グループ本社の中田誠司社長がこう危機感を露わにしたのは、5月22日に開いた自社の経営戦略説明会でのことでした。
2018~2020年度の中期経営計画において、預かり資産80兆円以上、経常利益2,000億円以上といった目標を掲げている大和証券。そのためのドライバーとして位置づけられているのが、リテール(個人向け)部門の営業改革です。
個人客向けの営業を、どのように変革しようというのでしょうか。そして、それによる利用客のメリットはどこにあるのでしょうか。大和証券の戦略を深掘りしてみます。