米9月雇用統計が予想より悪くても、米テーパリング11月開始見通しは変わらない理由

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10月8日(金)に発表された米9月雇用統計は、事業所調査ベースによる非農業部門雇用者数(以下 NFP)が前月比19万4千人増と、事前予想中心値の50万人増に比べてかなり弱い内容となりました。2か月連続、予想よりもかなり悪い内容でした。

前月・前々月分は併せて16万9千人上方修正されましたが、この上方修正を含めても、かなり弱い内容です。ただ、家計調査ベースによる米9月失業率は、事前予想中心値の5.1%に対して4.8%と、かなり改善しており、前月の5.2%からもかなり改善しています。失業率の低下は、21歳以上の女性と黒人の労働参加率低下を受けたためとのことです。

米失業保険の上乗せ給付失効(9月6日)と学校再開(フル面談授業再開)による子供を持つ(母)親のパート就業再開で、9月のNFPは回復するとの期待が強かった分、今回のNFPの数字は失望する内容です。米国では引き続き、新型コロナウィルスのデルタ変異株の感染拡大と、一部の州でのワクチン接種率低迷が、懸念材料になっているようです。

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