はじめに

夏の旅行シーズンや秋の大型連休を前に、パスポートを引っ張り出して有効期限をチェックしている方も多いのではないでしょうか。

2026年7月1日から日本のパスポートの申請手数料が大きく改定されます。結論からお伝えすると、今回の改定は私たち旅行者にとって「劇的な値下げ」となります。

何も知らずに今すぐ更新手続きをしてしまうと、「あと少し待てば、家族全員分で数万円浮いたのに……!」と後悔することになりかねません。逆に、「安くなってから申請しよう」とのんびり待ちすぎると、「出発日までにパスポートが届かない!」という最悪の事態を招くリスクもあります。

家計を守る賢い選択をするために、まずは今回の法改正で私たちのお財布にどれほどのインパクトがあるのか、具体的に紐解いていきましょう。


【新旧比較】2026年7月からのパスポート新料金と、継続される「電子申請割引」

今回の改定の最大の目玉は、なんといっても基本手数料の引き下げ幅の大きさです。 「窓口での紙申請」と、スマホを使った「電子(オンライン)申請」による金額の差も含め、どのように変わるのかを表にまとめました。

スマホで完結する「電子申請」ならさらに400円お得!

表の通り、全体的に金額が大幅に減額されるのがわかります。その上、「窓口申請よりも電子申請の方が400円安い」という仕組みは7月以降もそのまま継続されます。

例えば、夫婦2人と中学生のお子さん2人の4人家族が、7月以降に全員電子申請をした場合、現行の窓口申請と比べると、総額でなんと27,800円もの節約になります。

さらに、電子申請には費用面以外の大きなメリットもあります。

・窓口へ行く回数が「2回」から「1回(受け取りのみ)」になる
・仕事終わりや夜間でも、スマホから24時間いつでも申請できる
・クレジットカード決済ができる(一括払いのみ)

家計のコストだけでなくタイムパフォーマンスの面から見ても、これからは「スマホで電子申請」が圧倒的に賢い選択になることは間違いありません。

なお、電子申請はマイナポータルアプリを使って行います。有効期限内のマイナンバーカードが必要になることに加え、写真の補正や再提出を求められる可能性もあるため、その準備も見越したうえで時間的余裕を持って申請の計画を立てておきましょう。

なぜ安くなった?「出国税の値上げ」との関係

手数料が数千円単位で一気に安くなるという、私たち旅行者にとっては嬉しいだけのように思える今回の改定。しかし、国がただ大盤振る舞いをしてくれたわけではありません。

実は、パスポート手数料の大幅値下げがスタートする2026年7月1日と同日から、海外へ出国する際に一律で徴収される「国際観光旅客税(通称:出国税)」が、現在の1,000円から3,000円へと値上げ(2,000円の増税)されます。

「せっかくパスポートが安くなったのに、出国税が高くなるの?」と驚かれるかもしれません。今回の制度変更は、国が推し進める「行政手続きのデジタル化」や「渡航環境の整備」という大きなトレンドの中で同時に動いているものです。

スマホを使った電子申請を普及させることで、窓口の事務コストを大幅に削減し、その還元としてパスポートの手数料を引き下げる。その一方で、これからの観光インフラの整備に必要な財源として、出国する人から税金をいただく……というように、旅行者を取り巻く「手数料」と「税金」の負担バランスが、2026年7月を境に大きく再編されるのが実情です。

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