はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナー(FP)が答えるFPの相談シリーズ。今回は読者の家計の悩みにプロのFPとして活躍する深野康彦(ふかの・やすひこ)氏がお答えします。

再婚をしてもよいのか迷っています。相手は貯金がない人で、でも「子供はほしいし、家も買いたい」と言っています。自分の持っているお金では厳しいと感じています。
(40代前半 独身 男性)


深野: ご質問からは、一度離婚をされていることで再婚に慎重になっていることがうかがえます。

特にお金が絡むことですから、より慎重にならざるをえないのだと思います。再婚を考えているお相手の人は「貯金がない人」と書かれていますが、借金までして浪費などをされてしまう人なのでしょうか。それとも、貯金はないものの借金はなく収入の範囲内で生活されている人なのでしょうか。

そのあたりの記載がないことから、推測を交えて回答させていただきます。「子供はほしい、家を買いたい」と相手の方は述べているようですが、ご質問者のお金を頼りに希望を述べているのかどうかがポイントになると思います。

過去を問うのではなく、将来どうしていくのか

これまでは貯金をすることができなかったものの、これからは家計を見直して貯金をして、子供のお金、家を買うお金などを一緒にがんばって作っていくというなら、再婚に踏み切ってもよいと思われます。

一緒にがんばっていくのではなく、あくまでもご質問者の収入に頼る、いわゆる専業主婦になりたいと相手の方が考えているのなら、ご質問者が一生養っていくという度量が必要になります。

その際、相手の方に浪費癖などがあるなら、ご質問者が養っていくのは相当の努力が必要になると考えられます。要は、過去を問うのではなく将来をどうしていくのか。この場合の将来はご質問者が気にされているお金をどうするのかということになります。

酷な言い方になるかもしれませんが、再婚されて「こんなはずではなかった」と思わないために、お二人で将来のことをきちんと話し合って結論を出すようにしてください。きちんと将来のことを話さずに決断してしまうことが、もっともよくないことだと思います。

再婚を含め結婚をお金の面だけで判断するものではありませんが、「金の切れ目は縁の切れ目」ということは頭の片隅に常に入れておくべきだと思います。

愛があればすべてを乗り切れるわけではなく、現実的な考え方をされるべきだと思います。

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