30億の赤字を20億の黒字にした男が挑む、「Bリーグ・川崎」アジアNo.1への道
ベイスターズとフロンターレのハイブリッド改革
「彼がいなかったら、30億の赤字が20億の黒字になることはなかったです」――。DeNAの南場智子会長がこう話す男性こそ、Bリーグ・川崎ブレイブサンダースの社長を務める元沢伸夫さんです。昨年、バスケットボールの名門で東芝が母体となっていた川崎ブレイブサンダースをDeNAが承継すると、元沢さんはプロ野球の横浜DeNAベイスターズの執行役員から社長に就任。チームの歴史を研究し尊重しつつも、「選手とコーチ以外の事業については、ほぼ全部変えました」という大胆な経営手法と強いこだわりで、的確な施策を打ち続け、昨年1年で1試合平均の観客動員数は3,056人から3,701人に増やしてみせました。横浜DeNAベイスターズで培ってきたマーケティングなどの手法や経験に、同じ川崎市に本拠地を置き成功を収めているJリーグ・川崎フロンターレの地域密着の取り組みなど、良いところをどんどん取り入れたという、元沢流改革。その神髄はどこにあるのでしょうか。
ビジネス 下河原基弘