はじめに

「今すぐ申請」vs「7月まで待つ」正解ルート

新旧の手数料改定やその背景が分かったところで、今まさにパスポートの更新・新規取得を考えている方が一番迷うのが、「7月まで待った方が得なの? それとも今すぐ申請すべきなの?」というタイミングの判断ですよね。

まず大前提として、パスポートの手数料が安くなる基準は、新しいパスポートを受け取る日ではなく「申請を完了した日」となります。つまり、2026年6月30日までに申請した分は現行料金、7月1日以降に申請した分から新料金が適用されます。

これらを踏まえ、夏の渡航予定や家族構成に合わせて、どちらのルートを選ぶべきか解説します。

◎ 7月まで「待つべき」人

・秋の大型連休(シルバーウィーク)や年末年始に海外旅行を計画している人
・すでにパスポートの期限が切れていて、直近で渡航の予定がない人

直近の夏休みに海外へ行く予定がないのであれば、値下げが適用される7月1日以降に申請した方がお得です。特に18歳以上(10年用)や12歳以上18歳未満(5年用)のお子さんがいるご家庭は、1人あたり6,500円〜7,000円も浮くため、大きな節約になります。

◎「今すぐ申請すべき」人

・7月中、または8月前半に海外への渡航(旅行・出張)が決まっている人
・ツアーや航空券の予約で、事前に有効なパスポート番号の登録が必要な人

「7月に入ってすぐ安く申請して、夏休みの旅行に間に合わせよう!」と考えている方は注意が必要です。

外務省の発表によると、7月の制度改正以降は全国の窓口が申請する人で混雑することが予想されています。そのため、通常であれば2週間前後で交付されるパスポートが、7月以降は「交付まで約1ヶ月を要する」と注意喚起が出されているのです。

もし「7月頭に安く申請して、8月頭に出国する」というギリギリのスケジュールを組んでしまうと、申請混雑のあおりを受けて「出発日までにパスポートが手元に届かない」という最悪の事態になりかねません。

夏休みに確実に出国したい方は、数千円の手数料の差は必要経費と割り切って、混雑が始まる前の6月中に現行料金で申請を済ませておく必要があります。

※申請してから実際何日後にパスポートの受け取りが可能になるかについては、事前に申請先の都道府県の旅券事務所やパスポート受取可能日検索システム(パスけん)等で必ず確認するようにしてください。

パスポート新料金を賢く活かす!「家計のトク」と「旅の安心」のバランスシート

海外旅行にまつわるコストの仕組みは今大きな転換期を迎えています。

このような制度の変わり目で「損をしない」ために大切なのは、情報に振り回されることなく、我が家にとっての「家計のトク(経済的メリット)」と「旅の安心(スケジュール)」のバランスシートを正しく組み立てることです。

秋以降の旅行に向けて長期的かつ確実にコストを抑えたいのであれば、7月まで待って「新料金×電子申請」のコンボを狙うのが大正解です。夏休みに確実に出国したいのであれば、直前の大混雑リスクを避けるために、数千円の差額は「安心を買うための必要経費」と割り切って今すぐ現行料金で申請するのがベストな戦略となります。

世の中の「お得なニュース」は、自分のライフスタイルや計画と掛け合わせて初めて生きた資産になります。ぜひ今回の改定を機にトータルコストで一番納得のいく選択をしてくださいね。

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