はじめに

製造の過程から、お金のトリビアまでみてきた「貨幣の雑学」。教えていただいた「造幣さいたま博物館」では、他にも貴重な品々を間近で見ることができます。色とりどりの記念貨幣や、国家、公共に功労のある方に授与される勲章など、生で見る価値のあるものばかり。

さいたま支局では勲章の製造も行っています。勲章の製造工程の様子も見学できたり、お金の体験コーナー、お土産コーナーも魅力的です。

今回は、貨幣だけではない造幣さいたま博物館の楽しみ方を紹介します。


都道府県オリジナル貨幣がある

2007(平成19)年の地方自治体施工60周年を契機に、2008(平成20)年から2016(平成28)年までに各都道府県の記念貨幣が発行されました。

それぞれ、ご当地の名物や名所がデザインされた、純銀製で額面が千円のカラーコインと額面が五〇〇円のバイカラー・クラッド貨幣です。

例えば、広島県の銀貨は「厳島神社と舞楽ともみじ」。山形県では「最上川とさくらんぼ」、徳島県では「鳴門の渦潮と阿波踊りとすだちの花」など。

観賞用や贈答用に購入する人が多いようですが、もちろん、実際に通貨として使用することもできます。

貨幣だけでなく勲章も

造幣さいたま博物館には、勲章の展示コーナーもあります。全22種類全ての勲章が揃っており、なかなかお目にかかれない貴重な品ばかり。

勲章の製造は、全て内閣府賞勲局からの依頼を受けて、大阪本局とさいたま支局内で行っています。さいたま支局では勲章製造の作業風景を見学することも可能です。

まず、銀材料板に模様をプレスし、形を抜き出したものをヤスリで整えます。

次に、七宝が入る部分に釉薬を盛り付け、電気炉で釉薬を焼き付けます。

その後、羽布(ばふ)といわれる、布製の材料で造られた研磨輪で磨き、必要な部分に金メッキを施します。

最後に部品を組み立て完成です。

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