はじめに

日常生活や生き方を通して、お金の価値観・人生観を考えるきっかけになるような話題の本をMONEY PLUS編集部がピックアップ。書籍の担当編集者に読みどころやこだわり、制作秘話などを語っていただきます。

今回は、村上アシシ著の『半年だけ働く。』をご紹介します。


『半年だけ働く。』村上アシシ著


ITコンサルタントとして働く著者が、10年間実践してきた“半年仕事・半年旅人”をする生活。「単価を2倍にして、働く時間を半分にする」究極のワークシフト実践法を説いた一冊。
四六判/並製/224ページ/朝日新聞出版/2017年12月20日

担当編集者のコメント

2018 FIFAワールドッカップ ロシア大会が6月に迫っています。

サッカー好きには4年に1度の大イベントですが、「現地まで飛んで宿を取り、約1ヵ月の大会期間中観られるだけ試合を観た」ことのある日本人は本当に少ないのではないでしょうか。

サラリーマンなら1年分の有休を使い切っても足りないですし、何より盆正月ですら2週間以上続けて休みが取れる「空気」の職場はまだまだ少ないと思います。1ヵ月休むには“サッカー命”みたいなラテン系の国の人のように、会社を辞めるしかありません。

経営者やフリーランスだとサラリーマンよりも気兼ねなく長期の休みを取れますが、その間は売上が立たないわけで、丸々1ヵ月稼働しないというのはかなりの勇気がいります。

今回ご紹介する『半年だけ働く。』の著者・村上アシシさんは、1年の半分をITコンサルタントとして週5日働き、残りの半分をサッカー現地観戦で世界中を旅するライフスタイルを10年以上続け、2006年のドイツからW杯全大会、予選や親善試合、オリンピックに至るまで日本代表を追いかけています。

中東での日本代表の国際試合中継を見ていると、頭にターバンを巻いた謎の日本人男性がカメラによく抜かれたりしますが、まさにあの人です!

「そんな働き方ができるのは超優秀で恵まれた人だけでは」と思われるかもしれませんが、アシシさんは5段階で下から2番目の評価もされたことのある平均的なサラリーマンでした。

しかし、「単価を2倍にして働く時間を半分にする」という究極のワークシフトを考え、試行錯誤をしながら磨いていったことで、普通の人がリタイア後にしかできないような刺激的で満足度の高い生活を20代から40歳を過ぎた今も無理なく続けています。

「たまには1ヵ月ぐらい休みてーなー」と思ったことのある人は、ぜひ本書を開いて、年収を落とさずに、若いうちから「好きなことに没頭する圧倒的な自由」と「組織に縛られない働き方」を手に入れるヒントをつかんでください。

(朝日新聞出版 担当編集:佐藤聖一)

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