4月26日は120社程度、翌27日は300社程度と、来週からいよいよ3月期決算企業の決算発表がピークを迎えます(4月16日時点)。

株価の先行きを占ううえで「最も重要である」と言ってもいい決算発表。株式投資をするうえでは、どのような点に注目すればいいのでしょうか。


事前にチェックすべき2つのポイント

(1)決算発表の日時をチェック

最初に確認すべきポイントは、当たり前のようですが、決算発表の日時です。

決算発表前後は株価が大きく変動する事も多いため、好決算を期待した先回りの買いや、事前に利益確定売りを行う個人投資家も多くいます。また、デイトレーダーをはじめとした短期売買を好む投資家にとっても、取引時間中に決算発表が行われる銘柄をチェックしておくことは、取引時間中に大きく値動きする銘柄を発見するのに役立ちます。

(2)コンセンサスや会社予想をチェック

決算発表後の株価の動きは、単純に「好決算なら上昇する」というものではありません。証券会社のアナリストが予想している業績予想の平均(アナリストコンセンサス)や、会社が事前に発表していた会社予想との違いが、株価に大きな影響を与えます。

ある企業が発表した決算の内容が非常に良好なものであったとしても、アナリストコンセンサスがそれをさらに上回るものを予想していれば、「ネガティブサプライズ」として急落することがあります。逆に赤字決算であったとしても、アナリストコンセンサスがそれをさらに下回る悲観的なものであれば、「ポジティブサプライズ」として急騰したりするケースもあるのです。

決算発表日やアナリストコンセンサスは、ネット証券各社の情報ツールで確認できます。松井証券であれば「QUICKリサーチネット」という無料の情報ツールで確認できるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。


松井証券の「QUICKリサーチネット」画面

事後にチェックすべき2つのポイント

(3)今期予想や想定為替レートをチェック

株価は「6ヵ月先の業績を織り込む」と言われる通り、発表された前期の業績もさることながら、先行きの業績予想が重要です。

多くの企業では、通期決算の発表時に合わせて、今期の業績予想も発表します。会社側が先行きの業績を強気で見ているのか、それとも慎重に見ているのかの判断材料になるので、チェックすると良いでしょう。

また、為替レートが業績に影響を与える企業では、今期の想定為替レートも合わせて開示されることもあります。会社予想の前提が保守的なものか野心的なものなのかを判断する1つの材料になるので、合わせて確認すると良いでしょう。

(4)自社株買いの有無や配当方針をチェック

決算発表時には、業績の発表以外に株主還元策が発表されることもあります。

たとえば、自社の株式を株式市場から買い戻す「自社株買い」が発表されると、市場に出回る株式の数が減るため、株価にはプラスに働くことが多いです。影響の大きさを測るには、買付額が発行済み株式数の何パーセントにあたるのかをチェックすると良いでしょう。

また、決算発表に合わせて増配が発表される事もあります。配当金を重視している投資家は多いため、これも株価にとってはプラスに働くことが多いです。

その他では、新興市場に上場している銘柄の場合、東証1部などの上位市場への昇格が発表されることもあります。これも流動性の向上や、TOPIX(東証株価指数)などをベンチマークとして運用するインデックスファンドの買いが期待できるため、株価の押し上げ要因になることがあります。

足元の日経平均は割安水準

ここまでは、個別銘柄の決算で確認すべきポイントについてお話ししてきましたが、全体相場を見るうえでは「日経平均PER(株価収益率)」も注目ポイントです。

この時期は、多くの企業で決算発表が行われるため、日経平均株価が割高か割安かを判断する材料となるPERも変動することが多くあります。アベノミクス以降では、日経平均PERはおおむね13~16倍で推移していますが、4月12日時点では12.7倍まで低下してきています。

多くの企業が好業績を発表すれば、日経平均PERが一段と低下し、日本株の割安感が強まることも考えられます。数値は日本経済新聞社のWebサイトなどで確認できるので、参考にしてみてください。

(文:松井証券 シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎)