はじめに
「この店をコーヒーのワンダーランドにしたい」――。
2019年2月28日、東京・中目黒で開業した「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京（以下、ロースタリー 東京）」。日本初、そして世界でも5店舗目となるロースタリー（焙煎所）併設の新店舗に託した思いを、スターバックスコーヒー ジャパンの水口貴文CEOはこう語ります。
日比谷線・東急東横線の中目黒駅から歩いて10分ほどの目黒川沿いに、ロースタリー東京はあります。店内に一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは大型のコーヒー豆焙煎機。
絶え間なく稼働する機械の音と、焙煎したての豆で淹れたコーヒーの香り。コーヒーを目で見て、そして味わって楽しむ。ロースタリー東京はそんな「体験」を重視した、全く新しいかたちのスターバックスです。一体どんな点が新しいのか、店内を詳しく解説します。
コーヒーだけじゃない！ 日本初上陸のベーカリーのパン、アルコールも
ロースタリー 東京は4階建てで、それぞれのフロアで提供するドリンクが異なります。１階で扱うのはコーヒー。店内で焙煎した豆をサイフォンで淹れたコーヒーやエスプレッソをスパークリングウォーターで割ったカクテル風のコーヒーなど、これまでのスターバックスにはなかった珍しいメニューを数多く揃えています。
同じフロアには、日本初上陸のイタリアの人気ベーカリー「プリンチ」もあり、コーヒーと一緒にパンやピザなどの軽食が楽しめます。
同じ豆でもサイフォンやコーヒープレスなど、さまざまな淹れ方が選べる。
ベーカリー「プリンチ」の代表的な商品「コルネッティ」は発酵バターをたっぷり生地に練りこんだペストリー。プレーンのほかラズベリーやブルーベリージャムなど5種類。税別270円〜。
2階はスターバックスが展開するティーブランド「ティバーナ」を使った「ティバーナ ティー バー」。
ここでは玉露や煎茶をベースにしたオリジナルブレンドのお茶を提供します。このフロアでも1階同様、目で見て楽しめるドリンクをラインアップ。
注文を受けてからバリスタが点てた抹茶にスパークリングウォータを注ぎ、バニラアイスとチェリーを添えた「ティバーナ クリームソーダ抹茶」は、どこから見ても喫茶店のメロンクリームソーダ。それなのに一口飲むとお茶の味わいが口に広がる、不思議なドリンクです。
「ティバーナ クリームソーダ抹茶」は900円（税別）。
お酒好きに嬉しいのは3階。このフロアにある「アリビアーモ」は、エスプレッソを使ったマティーニなどのアルコールを出しています。オリジナルのカクテルだけでなくビールも用意。
手作りの氷や江戸切子のグラスなど、本格的なバーの雰囲気に「ここは本当にスターバックス？」と感じる人もいるのでは。
同じフロアには目黒川の桜並木を眺める開放的なテラスもあります。4階は焙煎した豆をパッキングする作業場と、イベントスペースにもなる客席です。
どのフロアにも共通しているのは、「パートナー（従業員）の職人技を見せる」という点。コーヒーやお茶を目の前で淹れる。カクテルをステアし、ドリンクを美しく飾り付ける。パンを焼く様子や焙煎作業、パッキングも間近で見ることができます。
工場見学気分で、子どもを連れて訪れても楽しいでしょう。
アリビアーモはスターバックスジャパン初の本格的なバー。チーズなどのおつまみも用意しています。
4階の一部はイベントスペース「AMU TOKYO」。イベントがないときは客席として開放しています。