はじめに
お小遣い「2人で18万」は高すぎる?家計を引き締めて
贈与税のせいもありますが、家計は共働きの影響もあり、かなり大きな規模の支出状況となっていると感じます。収入の16%ほどを毎月貯蓄できていると思いますが、収入が大きい分、もう少し多く貯蓄ができてもよいと思います。
というのも、支出は「払えるからまあいいか」と思ってしまうと、どんどんと膨らんでしまいます。今後、昇給などでさらに収入が増えたとすると、その増えた分に合わせるように支出も増えてしまいがちです。それではいつまでも貯蓄をぐんと増やすことができません。
今も預貯金はしっかりお持ちだとお見受けしますが、早いうちから備えられると、今後の教育費、老後資金への不安も少なくなりますので、ぜひ一度、支出について見直しをしてみてください。
それぞれご事情があっての支出とは思いますが、客観的に数字だけをみて多いなと思えるのは、食費です。使い道にもよりますが、それぞれのお小遣いも一般的な金額より高いといえます。他の支出が全体的によくコントロールされていると思える分、少々目立ちます。どうしてものこだわりや理由があっての支出ということであれば、生活の潤い部分、楽しみ部分として大切にしても良いと思います。ですが、そうでなければ、今の生活に本当に必要なのか、惰性で使っていないか見直しをしてみましょう。
資産の持ち方は「インフレリスク」に備えて
現在の資産は大半が預貯金です。しっかりと蓄えられているので、それはよいと思いますが、これから徐々にインフレになってくるでしょう。その時に今のままでは、お金の価値が下がってしまう可能性があります。
例えば、今100万円は「100万円の価値」ですが、今後のその100万円は「98万円」または「90万円」といった、100万円以下の価値にしかならない可能性があるのです。これをインフレリスクといいます。
それを避けるためにも、投資で運用をしていくことは有効です。すでに始められている「つみたてNISA」はその一つですので、ぜひ継続してご夫婦それぞれが満額かけていくようなやり方をしてもいいと思います。非課税で投資できる額は年間40万円が満額ですので、1ヵ月で3.3万円ほどです。1ヵ月の支出としてはお二人で6.6万円になりますが、毎月の貯蓄可能額から見ると、十分やっていけそうです。
また、現在の預貯金も、一度にということではなく、少しずつつみたて投資に回してもよいと思います。iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用してもよいでしょう。iDeCoは、毎月の掛け金を積みてて老後資金を作るものですが、定期預金や保険商品といった元本保証のものの他に、投資信託を積み立てることもできます。投資信託の商品にはリスクの高いものも多数あるので、慎重にリスクの低いものを選ぶべきですが、リスクを理解して取り組めば将来の資産づくりには有効です。掛け金が全額所得控除になるので、所得税・住民税が安くなりますし、運用中の利益も非課税、受け取り時も控除が受けられるなど、税優遇があるというのも特長です。
一方で、普通の口座でリスクの少ない投資信託を積み立てるということもよいと思います。今後物価も上がっていくことと思いますので、その上昇率に負けない運用益が出せるような商品選定を意識してみてはいかがでしょうか? もちろん、投資なので必ずしも希望通りの運用ができない場合もありますが、長期的に継続していくと、希望に近い状況での運用が可能になることも多いと感じます。利息のほとんどつかない預貯金では願ってもできないことです。
こういったことを意識しつつ、資産の持ち方を変えることを検討してみてください。収入も多く、贈与も受けられるという良い条件のもとで暮らせているので客観的には恵まれた状態だと思いますから、今後もよりよい状況でお過ごしいただけるようがんばってください。
※贈与税の受け取り方についての詳細は税理士等にご相談されることをおすすめいたします。
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