はじめに
明日4月27日から、いよいよ大型10連休がスタートします。この期間を利用して、海外へ出掛ける方も少なくないでしょう。
世界一の観光大国・フランスでは、2017年に同国を訪問した外国人観光客が約8,700万人を数えました。2018年はそれを上回る9,000万人近くが足を運んだとみられています。
日本政府観光局(JNTO)によれば、2018年には約3,119万人と過去最高を記録。政府は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に4,000万人の目標を掲げていますが、それでもフランスの半分足らず。パリをはじめとするフランスの集客力の凄まじさがわかります。
そこで今回は、連休明け以降のビジネストークに彩りを加えてくれそうな、フランスのお勧めの観光スポットをご紹介したいと思います。
フランスの“くいだおれ天国”?
フランス最大の観光客の受け入れ先といえば、首都のパリです。パリの位置する「イル・ド・フランス地域圏」には2018年、5,000万人の観光客が国の内外から訪れました。日本からも直行便が就航していることもあって、多くのスポットで日本人の姿を見かけます。
エッフェル塔、凱旋門、セーヌ川のクルーズ、シャンゼリゼ通りでのショッピング、フランス料理にワイン……。パリの魅力を挙げればキリがないでしょう。ただ、パリ以外にもフランスは見どころが満載。海外から観光目的で多くの人たちが「エキサゴン(フランス語で“六角形”の意味、フランス本土はその地形からこう称されることもあります)」の各地を訪れています。
中でも、ビジネスパーソンに訪れてほしいのはリヨン。フランスの南東部に位置する「第2の都市」です。ローヌ川とソーヌ川が市内を流れる世界遺産の美しい街で、筆者もこれまでに3度、同地へ出向きました。
リヨン市内を流れるソーヌ川の夜景
市の人口で比較すると、リヨンはパリ、地中海に面した南仏のマルセイユに次いで3番目の規模ですが、「都市圏」のレベルでは人口229万人で、「パリに次ぐ大都市」という位置づけです。
リヨンは世界にも名高い「美食の街」として知られています。フランス料理界の巨匠、ポール・ボキューズ氏はリヨンの出身。市内にはボキューズ氏の名を冠した中央市場があります。
レストランの数は市内に約4,000軒。このうち、15のレストランがミシュランの星付きです。
市内で目立つ「Bouchon(ブション)」と書かれた店は、いわゆるビストロ。ソーセージなどの臓物、白身魚をすり身にしてバター、小麦粉、牛乳などを混ぜオーブンで焼いた「クネル」といった郷土料理を堪能することができます。クネルはラグビーボールのような形をしており、はんぺんのような味わいです。