はじめに

30万円の緑茶の味は……

緑茶は摘み取りの順番で「一番茶」「二番茶」「三番茶」と呼ばれます。茶農家の大きな収益源となるのは、価格の高い一番茶です。しかし、ペットボトルの緑茶飲料に使用されるのは、低価格な二番茶以降となります。

そのため、ペットボトル緑茶飲料の原料となる茶葉の生産量がいくら伸びても、茶農家にあまり利益は出ません。大規模化して大量販売できない茶農家にとっては、一番茶が売れないのは経済的に厳しい状態というわけです。

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同社が狙うのは、緑茶市場のピラミッドのトップ。最高級のお茶で新たな基準を提示することで、急須でいれた普段使いのお茶、ペットボトルのお茶との違いを示し、業界全体の活性化も目論んでいます。

記者会見では、30万円のお茶の試飲する機会がありました。吉本社長によると「万人受けする味ではない」ですが、試飲した人たちから感嘆の声が漏れていました。3日間かけて低温抽出しているので苦味や雑味がなく、だしのような強い旨味が口の中に余韻として残ります。

普段飲んでいるお茶の何杯分…と考えてしまうと購入するにはハードルの高い商品ですが、祝い事など特別なシーンで活用されるかもしれません。

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