はじめに
街乗りからハイウエーまで、気軽に流せます
早速、ギアを入れて走り出してみました。エンジンは水冷直列2気筒900ccで65馬力となっていますから、それほど強烈なパワーとは言えません。それでも速度を上げていくとわずかに不規則ですが、確実にシリンダーの中で爆発が起きていることを理解できる独特の鼓動感を伝えてくれる加速感はとても気持ちがいいのです。
最新テクノロジーによって操縦性、安全性、コントロール性がレベルアップしています。注目はクラス初採用となるライディングモードの設定をボタンにワンタッチするだけで切り替えできます。
なんともゆったりとしたライディングフィールを楽しみながら市街地から高速までスムーズに流れていきます。ステップを路面にすりながらコーナーを駆けぬけるようなバイクではありませんが、飛ばさずとも楽しめる乗りやすさは、リターンライダーにとって大きな魅力となるはずです。
しばらく走り込むとだんだん昔の感覚が戻ってくるのがわかりました。かといってこのバイクを自在に乗りこなすためには、当然のように少しばかり時間を要するかもしれませんが、体への馴染みは早いと思います。このゆったり感があればウイリーさせるような無茶をする気分にも、無謀な速度違反もしようなどとあまり思わなくなります。