はじめに
軽さこそ最高の性能
このネオレトロともいえる仕上がりのコクピットに収まる運転感覚といえば、軽快で切れ味の鋭いハンドリング、ケータハムのスーパー・セブンならではのワイルド感のある走りということになるでしょう。ボディの大きさは、実のところ4月に発表となり、6月5日より発売が開始されたばかりのニューモデルで、残念ながら実際に走らせることは、まだできていません。
剥き出しで一見ワイルドだがレザー仕上げなど上質感は十分に表現できています
それでもベースになった270Sとほぼ同じスペックということを考慮すると、楽しく思いのままに操れる走りが想像できます。
ここでボディの大きさですが、もっとも小型のセブン160はスズキの軽自動車用ターボエンジンを搭載し、車幅も軽自動車枠に入るため日本ではイエローナンバー、つまり軽自動車として登録できます。
そして新型のスーパー・セブン1600は全幅が1575mmと、軽自動車のサイズ枠1480mmを越えていますので、排気量だけでなくサイズ面でも普通車としての扱いとなります。
それでもコンパクトなスーパー・セブン1600の最大の武器は565kgという軽さだと思います。ベースともなったセブン270Sよりは25kgほど重量は増えていますが、それでも他のクルマと比べれば軽量といえます。
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ちなみに軽自動車でも800kg前後ありますから、565kgという車両重量に対して135馬力パワーは十分に軽快感を感じる出力であることが理解できます。据え切りや極低速では、パワーアシストのないステアリングの操作は少しばかり重さを感じるはずですが、走り出してしまえば不便さや重さを感じることはほとんどないはずです。
軽さのある運転感覚をつねに感じながらドライブ
スーパー・セブンシリーズの中では、豪華さで一番かもしれませんが、現代のクルマとすれば最先端の運転支援装置などもなければ、スペース面でもかなり制約が多くなります。どんな状況でもドライブするには少しの油断も許されず、ハードな対応を要求されそうです。
もちろん走り出せば風も雨も容赦なく襲ってきます。ひょっとしたら助手席に乗ってくれる家族や友人はいないかもしれません。荷物もクルマの背後に乗せるとか助手席に積み込むとか、色々と不便があるでしょう。
純粋に走ることを楽しむためのスーパー・セブンですから、乗る人はそれさえも織り込み済みで付き合わなければいけないクルマなんです。でもスポーツカーというのは多少のストレスや疲労を感じるからこそ、スポーツカーだと思います。これで新着のスーパー・セブン1600は6,215,000円。豪華装備は多くは用意されていませんが、スポーツカーの本質的な価値、自在に操る楽しさがこの値段で手に入ります。世の中を覆っている閉塞感を吹き飛ばすには絶好のクルマがまた1台登場です。