はじめに
上の子どもにも値上げのチャンスを
おこづかい制度を取り入れると、単にお金を与えることではなく、お金を使ったり、お店の人とやり取りをしたり、価格を調べたりすることで経験を積むことができます。もちろん、失敗することもあります。
小学生のうちは、これらの経験をもとに心を育むことができます。中学、高校生になればおこづかいを使う範囲も広がり、経験値もグンとふえていきます。この積み重ねは生きる力をつけるものと考えています。
わが家の教育方針は、まさに生きる力を身に付けてほしいという目標の下に考えていました。長女には、お金の管理だけではなく、経済や投資の知識も身に付けてほしいと考えていました。長男は、生活するための基礎的なルールと、そのためのお金の管理や考え方を身に付けてほしいと考えていました。
その子の特性をよく理解している親だからこそ、方針や目標が立てられるのだと信じています。
子どもたちには、お金に関わってほしいなどのわが家流の教育方針を伝えてほしいと思います。そのうえで、おこづかいについて、話し合いをしてほしいのです。
先ほどの例では、上の子どもの今のおこづかいの金額が彼女に合っているとは限りません。下の子がおこづかいをはじめるからその子だけにおこづかいをあげればOKというわけではなく、上の子のおこづかいについても、あらためて再検討をしてあげる必要があります。
上の子はおこづかいの金額が足りなくなっていて、困っているかもしれません。値上げの交渉を上の子にさせてあげる良い機会にもなるのです。
兄弟姉妹がいれば、兄弟姉妹間に生まれる不公平感は生じます。それはおこづかいに限らず、習い事、洋服など子どもにかかるお金すべてにおいて同じこと。
子どもたちに理解してもらうには、親の考えを持つこと、そして、それは子どもたちのためを思ったわが家オリジナルの教育方針であることを丁寧に伝えてみることが大切なのではないかと思っています。