はじめに

先行国ではワクチン効果が発揮されている

ワクチン接種で先行する海外では、各種の変異株が猛威をふるい感染者数がふたたび増加し始めています。一方で、ワクチン接種の目的である重症化や死者を防ぐことには成功しているようです。

ある分析によると、アメリカにおける5月の新型コロナ感染症による死亡者の内、2度のワクチン接種が済んでいた人の割合が0.08%。さらに、入院患者の割合では全体の0.1%となっているようです。

ワクチンの効果が発現している状況を受けて、イギリスではコロナ規制をほぼ全面的に解除しました。この先行事例があることから、日本でもワクチン接種が進めばコロナ感染症による各種要請・制限が徐々に解除されていくことが期待できると見ています。

日本国内におけるワクチンの接種状況は、当初想定されたよりも順調に進捗しています。一方で、足元では要求量と供給量に差異が発生しているようです。状況をざっくりと要約します。

・ワクチン接種記録(VRS)によると、各自治体にワクチンの在庫があるか記録漏れがある。
・9月末までの供給予定量は、2億4,000万回分(1億2,000万人分)で十分な量を確保。
・現在の累計接種数は7月20日時点(7月21日公表)で7,397万回。直近14日間で2,132万回増となり、1日平均約150万回超増のハイペースで接種が進んでいる。
(出所:首相官邸 新型コロナワクチンについてより、岩井コスモ証券要約)

以上より、想定より大幅に接種スピードが加速したことで供給がひっ迫してしまい、早く接種したいという「思い」との「ずれ」が出てしまったと見ています。

供給スピードにボトルネックがあることから接種スピードは落ちる可能性があります。しかし、人口の6~7割の人がワクチン接種を完了とするのが9~10月頃というのは現実的な目標だと見ています。そのため、世論や感染者数の動向にもよりますが、Go To キャンペーンの再開も9~10月頃と予想されます。

デルタ株など変異株の影響で不安感が増していることから、現在Go Toキャンペーン関連株は低迷していますが、仕込むタイミングとしては悪くはないと考えています。

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