はじめに

ファンドは元本保証・確定利回りを表示できない

これも集団投資スキームに関連した話ですが、「ファンド」を通じて有価証券や事業に投資する商品は、元本保証を謳って募集・販売をすることが認められていません。かつては「元本保証の外国籍投資信託」といった詐欺商品が販売されたこともありますが、これは明らかにアウトです。前述したように元本保証を提示して資金を集められるのは銀行に限られていますし、そもそも投資信託で元本保証を提示した商品はひとつもありません。

「元本確保」、「元本確定」といった文言については、グレーであると考えることもできますが、それでも有価証券投資や事業投資をうたったファンドで元本確定などありえませんから、これを提示している時点で怪しむべきでしょう。

また、ファンドである以上、「確定利回り」もありえない話です。投資信託でも確定利回りを提示して募集・販売しているケースは、基本的にありません。

非上場株式はそう簡単に売買できない

時々、話題になるのが非上場株式への投資です。「証券取引所に上場されていない非上場株式を、有利な価格で購入しませんか。上場したら大儲けできます」といって営業するケースもあるのですが、基本的に非上場株式は発行会社によって、第三者への譲渡が厳しく制限されているのが普通です。つまり、どこかの業者が簡単に投資勧誘できる類のものではありません。つまり、非上場株式への投資に関する勧誘話の大半は、嘘だということになります。

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