はじめに

3.自分が理解できる企業、応援したいと思える銘柄を選ぶ

3つ目の掟は、投資対象を「自分が理解できる企業」に限定するという考え方です。長期投資では、保有期間の間に必ず株価の上下があるものです。理解できないビジネスに投資していると、下落局面に「本当にこの会社を持ち続けて良いのか」と疑念に駆られ、誤った判断をしてしまうリスクが高まります。逆に、ビジネスモデルや商品、サービスをよく理解していれば、多少の株価変動でも揺らがないでしょう。

理解できる企業を持つ強み

ご自身の経験や興味に近い銘柄は、それだけで強みになります。例えば、日常的に利用しているスーパーやサービス関連の企業であれば、その成長や顧客基盤を肌で感じ取ることができます。業績悪化の兆しや、新しい戦略を打ち出した際にも、その影響をスピーディに判断できるでしょう。そのビジネスが変化した際に「買い増すべきか」「手放すべきか」という投資行動を支える大きな材料となります。

「応援したい」という気持ちも力に

理解だけでなく、応援したいと思える気持ちも長期投資を続けるモチベーションになります。

株主になると、株主総会に足を運ぶことができ、実際に経営者がどのようなことを考えているのかに触れる機会も増えます。単なる数字のやり取りではなく、その企業の成長を一緒に見守り、社会に貢献する姿を投資家として支えることができるという実感は、長期投資を続けるための大きな力となりえるでしょう。

3つの掟がもたらす安心と成果

ここまでに述べてきた3つの掟は、互いに補完し合い、長期投資家にとって揺るがない指針となります。

社会に必要とされる成長企業を見つけ、その企業が効率的に経営を行い株主を大切にしていることを確認し、さらに自分自身が理解し応援できると確信できれば、安心してその企業を長期保有できるでしょう。

相場は日々変化するので、長期投資は「忍耐の投資」ともいえますが、揺るがない指針があれば「時間は味方」となります。銘柄選びに迷ったときこそ、最新の株価やニュースに惑わされるのではなく、この3つの掟に立ち返ってみてはいかがでしょうか。

この記事が皆様の投資の参考に少しでもなれば幸いです。

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