はじめに

日常生活や生き方を通して、お金の価値観・人生観を考えるきっかけになるような話題の本をMONEY PLUS編集部がピックアップ。書籍の担当編集者に読みどころやこだわり、制作秘話などを語っていただきます。

今回は、帝国データバンク情報部・藤森徹著『あの会社はこうして潰れた』をご紹介します。


『あの会社はこうして潰れた』帝国データバンク情報部・藤森徹著


誰もが知る「あの企業」はなぜ倒産してしまったのか。破綻の裏側にある、想像もしないドラマ。経理部長の自死、跡継ぎの背任、複雑な不正取引、警察の手が及ばないグレーゾーンなど、実際に見てきた企業信用調査マンが明らかにする。
並製/236ページ/日本経済新聞出版社/2017年4月10日

担当編集者のコメント

企業の倒産数は年々減少しており、まさに「無倒産時代」であるといえます。

著者によれば、地方銀行の現場では倒産を知らない若手支店長も増えているのだとか。

とはいえ、倒産は年間数千件は確実に起きており、為替や景気の動向次第でいつまた倒産ラッシュの時代がやってくるかわからない状況でもあります。倒産は、あなたの会社、取引先、投資先でも起こりうるのです!

ワインを対象に77億円を集めた人気投資ファンド、創業500年の老舗菓子店、名医が経営する病院、元アイドルが広告塔を務めたアパレル――。本書に登場する企業、業種はさまざまです。

産業構造の変化、高齢化による人手不足や事業承継の問題。本業は順調なのに、多角的経営や金融取引にのめり込んで多額の損益を出したケース、赤字経営を隠蔽するために不正会計に走るケースなど、倒産の原因もさまざま。

それらの事例をひとつひとつ読み解くと、今の日本経済が抱える問題が浮かび上がってきます。

本書は、どうすれば企業は潰れるのか、なぜ防げなかったのか、起こりやすい傾向、陥りやすいポイントを抑えて解説しています。

企業の倒産情報は、なんとなく外部に伝わるときもあれば、隠されていた都合の悪い情報がいきなり噴出するときもあります。倒産を予測するにはどうすればよいのかも学べるようになっています。

リアルな企業ドキュメンタリーとして興味深いだけでなく、倒産の実際を学ぶ事例集としても有用な1冊です。

(日本経済新聞出版社:担当編集 野崎剛)

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