はじめに
年金だけでも暮らせる人も多い
厚生労働省「国民生活基礎調査(令和5年)」によると、約4割の高齢者は公的年金のみで生活しています。また、生活費の8割を年金でまかなっている人も含めると、約6割が「年金中心の生活」を送っています。
「今の高齢者だから可能なのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、かつては専業主婦世帯が多く、妻の年金は基礎年金(国民年金)のみでしたが、現在は共働き世帯が増え、夫婦ともに厚生年金を受け取るケースが増加しています。そのため、世帯全体の年金額はむしろ増える傾向にあります。
老後を少しでも豊かにする方法
とはいえ、公的年金だけでは「ゆとりある老後」とまではいかないでしょう。そこで、次のような工夫が役立ちます。
・働く期間を延ばす
定年後も再雇用や再就職で65歳、70歳まで働く人が増えています。収入を得ながら老後資金を貯めることができ、資金の取り崩しを遅らせることもできます。
・年金の繰下げ受給
受給開始を遅らせることで年金額を増やすことができ、老後資金の安定につながります。
老後資金は「年金+α」で考える
過剰に「老後が不安」と思う必要はありません。むしろ「老後は意外と安心」という意識を持つことが大切です。
ただし、老後の準備をまったくしなくてよいわけではありません。年金だけでも最低限の生活は可能ですが、趣味や旅行などを楽しむためには「年金+α」の備えが必要です。
とはいえ、現役時代の楽しみや学びの機会を犠牲にしてまで、老後資金を貯める必要はありません。「今を充実させながら、無理のない範囲で備える」ことが、結果的に最も幸せな老後につながるのです。保険料を払いすぎていませんか? お金のプロがあなたにあった保険を診断 [by MoneyForward HOME]