はじめに

【注目銘柄】東邦亜鉛、いい生活、東京通信グループ、マツダ

図

以上の観点で、2026年2月時点の公表情報から、黒字転換(あるいは黒字化の明確化)が話題になっている銘柄を取り上げます(※投資勧誘ではなくあくまで参考例です)。

東邦亜鉛(5707):銀価格高騰の恩恵をダイレクトに享受

今年に入り銀価格が急騰していることに注目している投資家は多いと思いますが、その追い風をダイレクトに受ける銘柄です。金属市況、とりわけ銀価格の上昇と事業再生施策の進展を背景に、第3四半期(3Q)で純利益が黒字転換を果たし、通期見通しを上方修正しました。不採算事業からの撤退も完了しているとのことです。市況連動の側面が強いビジネスは、価格要因で損益が振れやすい一方、固定費の最適化や操業改善が進んだ状況下では、市況の上昇が大きな利益をもたらします。

いい生活(3796):先行投資期を抜け、利益が積み上がるフェーズへ

同社は不動産業界向けのSaaS・クラウドサービスを軸とする企業です。「SaaSの死」というインパクトのあるワードが囁かれる中、セクター全体を敬遠するのは勿体無いと思わせる好決算でした。3Qは増収かつ黒字転換を達成し、通期予想の上方修正も発表されています。SaaSビジネスは、先行投資が膨らむ時期は赤字になりやすい反面、顧客基盤が積み上がるとストック性が強まり、アップセルやクロスセルによって強固な収益基盤が構築されます。人手不足やセキュリティといった業界課題の解決に寄与する企業であり、個人投資家としてはMRR(月次経常収益)や解約率、顧客層の拡大、営業効率など、SaaSとしての質を点検し、黒字の再現性を見極める局面と言えるでしょう。

東京通信グループ(7359):ヒット作創出と「選択と集中」が奏功

スマートフォン向けゲームアプリやデジタルプラットフォーム事業を中核とするインターネット企業です。近年は、SEOコンサルティングや占いアプリ「Charis」、ヘルステックサービス「OWN」など、多様なデジタルサービスを展開しています。同社の2025年12月期(連結)は、前期の赤字から大きく利益面が改善し、営業利益・経常利益・最終利益のすべてが黒字に転換しました。スマートフォンゲームのヒットが寄与したほか、新規事業のポートフォリオ見直しにより経営資源を再配分したことが収益性改善につながっています。利益率が高まっている点は注目に値しますが、足元の黒字が来期以降も持続するかどうかは引き続き見極めが必要です。

マツダ(7261):関税の重しを跳ね返し、四半期ベースで営業黒字へ

さらに、大きな枠組みの話として、製造業や輸出企業の「四半期黒字転換」も見逃せません。マツダ(7261)は、上期に大きな赤字を計上した後、10-12月期(3Q単体)において営業黒字へ転換しました。関税コストという逆風を吸収しながら黒字を確保した点が高く評価されます。北米等での新型「CX-5」の本格導入が今後の起爆剤となるか、注視したいところです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]