はじめに
「人生100年時代」と言われて久しい今、いかに自分らしく豊かな時間を過ごすかが改めて問われています。納得のいく未来を歩むためには、「どのような状態になっていたいか」を描いた上で、そのビジョンに向けて主体的に資産形成に取り組むことが大切です。
お金の不安を減らすための「4つのマイルストーン」
具体的には、家計の状態に応じて以下のようなマイルストーンを目指すことをおすすめします。
①日々の家計管理が整い、生活の土台が安定している
現在の支出をしっかりとコントロールできている状態です。月々の収支が着実に黒字で推移し、日々の生活基盤が揺るぎないものになれば、心にゆとりが生まれます。
②家計に十分な「耐性」があり、万一の事態にも柔軟に対応できる
急な減収や病気、突発的な出費といった予期せぬショックに対し、十分な予備資金で備えられる状態。「万一のことがあっても当面は生活を維持できる」と安心できている状態です。
③将来の見通しが立ち、漠然とした不安が解消されている
老後資金の準備・負債の完済に向け、計画通りに資産が積み上がっている状態です。いつまでに、いくら必要なのかがある程度明確になり、将来の見通しが立てば、漠然とした不安は解消されやすくなります。
④人生を楽しむための「選択の自由」を持っている
ただ生活を維持するだけでなく、自分や家族の幸福度を高めるための投資を、経済的な理由であきらめなくてよい状態です。ここでの投資とは、家族との思い出づくりや自己実現のための学びといった体験や余暇への投資。選択肢が広がれば、人生はより豊かなものになるはずです。
預貯金と保険で家計の基盤を固める
こうした状態に近づくために、何から始めればよいでしょうか。まずは月単位で、収入の範囲内に支出が収まっているかを確認します。子育て期などで支出が大きい世帯では、住居ローンや教育費といった固定費が家計を圧迫しがちです。「共働きなのに、貯金にまわすお金がほとんどない」「子どもの塾代がかさみ気づけば赤字になる」といったケースもあるでしょう。
支出を見直す必要があるなら、使っていないサブスクリプション(定額課金)サービスの解約や通信費の見直しなど、固定費を削るのがおすすめです。支出を抑えるだけでなく、キャリアアップや副業など、収入を増やす方法を考えることも、家計の安定につながります。
さらに、長い人生においては、失業や病気などで収入が一時的に減ることもあるでしょう。こうした事態に慌てないための生活予備資金として、最低でも1カ月分、理想では3〜6カ月分の生活費を、すぐに引き出せる預貯金で確保しておくのが望ましいと言えます。
万一に備えるという意味では、生命保険も選択肢の一つ。特に生計を支える人が一人であるケースなど、もしものとき預貯金だけで将来の家計をカバーできない場合には、有効です。必要に応じて生命保険を組み合わせることで、家計の「耐性」を強固にすることができます。