はじめに
東京であれば田園調布や成城、関西であれば芦屋や帝塚山……。お金持ちが住む街といえば、皆さんはどの街を想像するでしょうか。
信用調査会社の東京商工リサーチが面白い調査結果を発表しています。題して「全国社長の住む街調査」。同社が持つ企業データベース約297万社の代表者データから、社長の居住地を抽出してランキングにまとめたものです。
この中には個人企業や零細企業も含まれていますから、297万社の社長全員がお金持ちというわけではないとは思います。ですが、全体としては高額所得者が住む街とイメージが重なるだけに、興味をそそられます。
実際に社長が住んでいる街は、われわれのイメージ通りなのか、それとも異なっているのか。気になる調査結果を見てみましょう。
不動のトップは港区赤坂
この調査は2012年に1回目、2014年に2回目が実施されていて、今回は3回目です。まずはトップですが、3回連続で港区赤坂でした。このエリアは土地の起伏は激しいですが、社長の移動手段が基本的に自動車だと考えればハンデにはならないでしょう。
災害などで交通機関が麻痺した場合でも、丸の内や霞が関から徒歩でも帰れる利便性に加え、繁華街から一歩奥に入っただけで静寂が広がっている点がアドバンテージになっているのかもしれません。
その赤坂には、月額の賃料が数十万円から100万円を超えるような、高級賃貸マンションがたくさんあります。
高級マンションはどこにある?
赤坂は六本木通りの東側に1丁目があり、米国大使館周辺にも高級マンションがいくつかありますが、むしろ赤坂通りの東側、米国大使館宿舎の西側周辺の6丁目や、青山通りと赤坂通りに挟まれた7丁目、8丁目辺りに、昔から超高級マンションが集積しています。9丁目には東京ミッドタウンの住宅棟があり、総戸数は530戸です。
3位の六本木は赤坂1丁目、6丁目の南側に広がっていて、米国大使館宿舎も住居表示は六本木2丁目です。6丁目の六本木ヒルズの住宅棟だけで800戸近くありますし、六本木通りと麻布通り、外苑東通りに挟まれた三角地帯にも高級マンションが集積しています。
2位の西新宿は前回も3位でしたが、前々回は9位でした。高層ビル群の外側、新宿中央公園の北側、西側や青梅街道の北側に高級タワーマンションがあります。
この調査は前回、前々回の順位も載せているので、1回目と今回の調査結果を比較できます。どのくらい順位が上がったのか、もしくは下がったのかを調べてみたところ、面白い結果が出ました。