はじめに

物価上昇の恩恵を受ける側に回るという考え方

ここで少し視点を変えてみましょう。筆者は、投資の醍醐味は、自分自身も経済の一員であると自覚し、それを日々の暮らしに結びつけることにあると考えています。そこで、「暮らし」に目を向けてみましょう。

私たちが暮らしの便利さを高めるためには、地元の情報を知ることが大切です。最近はどのお店の値段が上がっているのか、どこが人気なのか、私たちは日々の生活の中で、経済の変化を自然と感じ取っています。

モノの値段の変動理由は一律ではなく、様々な理由が存在します。そして、その変化の裏側には、売上を伸ばしている企業が存在します。私たちは、消費者としての立場で値上がりによりマイナスの影響を受ける側ではありますが、値上げにより利益を伸ばしている会社に投資をすれば、その恩恵を受ける側に回ることもできます

つまり、投資においては「どこに生活の拠点を置いているのか」という視点で投資をすることが大切になるのです。

近年はMSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス:世界中の先進国・新興国の株式市場を網羅する代表的な株価指数)、いわゆるオルカンに代表されるように、世界中に分散投資を行うスタイルが広がっています。これは合理的な選択である一方で、日本株の比率は5~7%程度にとどまります。つまり、日本で生活しているにもかかわらず、日本経済への投資はごく一部に過ぎないのです。

日本株を“どう持つか”

私たちの収入も支出も円ベースであり、日々の生活は日本の物価に大きく影響を受けています。食費や家賃が上がる一方で、その裏では企業の売上や利益が伸びている可能性もあります。だからこそ、前述の通り“値上がりの影響を受けるだけでなく、その恩恵を受ける側に回る”という発想が重要になると考えます。

すると、もう少し日本への投資配分を増やした方が良いのではとお考えになる方も少なくないのではないでしょうか。

その際に大切なのは、日本株をどう持つか”です。特定の有名企業や大企業だけではなく、もう少し広い視点で日本経済を捉えることで、自分自身がその一員であるという実感が湧きやすくなります。読売333のように企業規模に偏らず広く持つことで、より身近な経済の動きを感じやすくなる指数に連動する投資信託も、一つの選択肢となるかもしれません。

なんとなく、指数に連動するインデックスファンドだから、その市場全体に投資をしているのだと思って、ご自身のお金の行き先がどうなっているのか知らずに投資をするより、少し先まで目を向けてみると資産形成の視座がまた広がってくるかもしれません。

株価の数字に一喜一憂するのではなく、「その数字は何を映しているのか」に目を向ける。そして、自分自身もその経済の一員であるという感覚を持つこと。投資は、お金を増やす手段であると同時に、社会とのつながりを実感する学びの機会でもあるのです。

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