はじめに
プロジェクト参画を表明した企業の取引先に注目!

では、日本の個人投資家はこの巨額の対米投資プロジェクトをどう判断すればいいのでしょうか。前述したように、プロジェクト第一弾の発表を受けて「人工ダイヤ関連株」が人気化しました。しかし、旭ダイヤモンド工業の株価は、対米投資プロジェクトへの期待から一時的に大きく買い上げられたものの、3月2日に高値を付けた以後は調整局面に突入。出来高も急減しています(それでも、急騰以前の株価より高い水準は維持)。もともとプロジェクト自体の事業規模も小さいうえ、本当に旭ダイヤモンドが同プロジェクトを受注できるのかさえ不明なわけですから、この急騰劇は完全に期待先行型の相場といえるでしょう。
ここで立ち返るべきは、冒頭の「日米間の投資に関する共同ファクトシート」です。エネルギーやAIインフラの強化といったプロジェクトに手を挙げた企業が明らかになっているので、「対米投資関連」銘柄のヒントも、このファクトシートに眠っています。
まずは、事業規模が最大250億ドル~1,000億ドルと大きいエネルギーの項目の中から、有望銘柄を探してみてはいかがでしょうか。すでに企業名が明らかにされている三菱重工や東芝、ソフトバンクグループ、三菱電機などがプロジェクトを主導することになると思われます。
当然、これらの企業が同テーマの主役銘柄の一角になるわけですが、それ以外にも、これらの企業と取引のある企業であれば、プロジェクトに絡む素材や部品などを手掛ける可能性があります。たとえば、電源機器やパワー半導体などを手掛ける三社電機製作所(6882)。同社は、先ほどの表でも紹介した三菱重工やパナソニックが大株主に名を連ねており、データセンター向けの拡大に注力しています。現状、同社自体がプロジェクト参画を表明したわけではありませんが、三菱重工やパナソニックとの関連性が深い分、プロジェクト関連製品の受注への期待が高まります。また、現時点では事業規模が明らかになっていないプロジェクトが少なからずあるため、今後も関連情報のチェックやアップデートは欠かせません。
このように、プロジェクト参画を表明した企業の資本関係や取引先などを調べ、間接的にプロジェクトに関わることで業績の拡大、株価の上昇が見込める銘柄を探すのは有効な手法です。ほかにも、別の媒体で具体的な関連銘柄を複数紹介しているので、関心がある方はそちらの記事に目を通していただくといいでしょう。