はじめに

突然、屋根をたたきつけるような激しい音。窓の外を見ると、白い氷の粒が勢いよく降り注ぎ、車やカーポートを激しく打ちつけています。

近年、こうした雹(ひょう)による被害のニュースを目にする機会が増えました。ほんの10〜15分程度の短時間でも、車や家の屋根・窓などに大きな損害を受けてしまうことがあります。

特に最近は、ピンポン玉ほどの大きさの雹が降るケースも珍しくありません。異常気象が続く今、雹災は決して他人事ではなく、いつどこで発生してもおかしくない自然災害となっています。

今回は、なぜ大きな被害をもたらす雹が降るのか、損害に備える保険のポイントなどを詳しく説明します。


なぜ近年、雹災が増えているのか

雹は、強い積乱雲の中で作られます。真夏のように地上が暑くなったところへ、上空に強い寒気が入り込むと、大気の状態が非常に不安定になります。すると積乱雲が急激に発達し、雲の中では激しい上昇気流が発生します。

小さな氷の粒は、その上昇気流によって何度も空中へ巻き上げられます。そこへ水滴が付着して凍ることを繰り返しながら、だんだん大きく成長していきます。

そして、上昇気流で支えきれなくなった時、地上へ落ちてくるのが「雹」です。ピンポン玉サイズともなると、落下速度は時速50〜100km近くになるともいわれています。これは、氷のボールがプロ野球投手の速球のような勢いで空から落ちてくるようなものです。これほどの勢いで落下すれば、大きな被害が発生するのも無理はありません。

雹が降る前に現れる危険なサイン

雹は突然降るイメージがありますが、実は前兆が現れることがあります。
例えば、
・真っ黒な雲が近づいてくる
・雷が急に鳴り始める
・急に冷たい風が吹く
・空気が急にひんやりする
といった変化が見られたら注意が必要です。

特に積乱雲が急発達している時は、短時間で天候が激変します。もし大粒の雨や雹が降り始めた場合は、車の中だから安全とは限りません。ガラスが割れる危険もあります。

そのような時は、
・頑丈な建物へ避難する
・地下施設へ移動する
・ガラスから離れる
など、まずは身の安全を優先してください。雹は「空から降る凶器」といっても大げさではありません。

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