円安で保険料が苦しい「ドル建て保険」。継続・払済・解約のうち一番損をしない選択肢は?
税金の落とし穴に注意
「契約したときは1ドル110円だったのに、今は150円超……。毎月の保険料負担が重すぎる」。歴史的な円安が進行する今、十数年前に加入した「ドル建て保険」の保険料の増加に頭を抱えている方もいるのではないでしょうか。しかし、目の前の支払いコストが増える一方で、実は「円ベースでの資産価値が大きく膨らんでいる」という見逃せない側面もあります。今、私たちがすべきなのは、円安をただの「家計の敵」として恐れることではなく、現状を正しく把握し、自分の資産にとって最適な「出口戦略」を描くことです。本記事では、FPの視点から、継続・払済・解約という3つの選択肢をどう選び分けるべきか、その合理的な判断基準を解説します。
「保険は入っているから安心」が危ない理由
書き出して初めてわかる“保障の偏り”
「保険には入っているから大丈夫」――そのように考え、保険を掛け続けている方が多いのではないでしょうか。しかし、実際にエンディングノートを書いていただくセミナーでは、加入している保険を一覧にして書き出した時、「加入した経緯がわからない」「こんなに保障が必要なのかだろうか」と戸惑う声を多く耳にします。毎月保険料はきちんと払っているから安心。けれど、その保障内容までしっかり把握している方は意外と多くありません。エンディングノートは、もしもの時の備えを整理するためのものですが、同時に「今の自分に本当に必要な保障は何か」を見直すきっかけにもなります。
変額保険とNISA、どちらが有利かを試算してみた
保障と運用は分けて考えた方が合理的
「変額保険は損だ」「入らない方がいい」と書くと、必ずと言っていいほど批判があります。今は変額保険がブームでもあり、保険営業の現場では、この主力商品に水を差されてはと困るという事情があるのは理解できます。ただ、消費者の立場で考えると、必ずしも得な商品とは思えません。私はこれまで一度も保険を販売したことがなく、販売側ではなく純粋に消費者の視点で判断しています。その立場から見ると、変額保険や外貨建て保険は不要であり、医療保険も優先度は高くないと考えています。今回は、そう考える理由を数字で説明してみたいと思います。
知らないと自己負担増に?レンタカー利用時の補償の盲点
他車運転特約だけではカバーできない費用とは
「自分の自動車保険に入っているから、レンタカーを使う時も補償は大丈夫」――そんなふうに考えたことはありませんか?確かに、自動車保険には「他車運転特約」という仕組みがあり、他人の車を運転して事故を起こした場合でも、自分の保険が使えるケースがあります。しかし実際には「使えるが、万能ではない」というのが正しい理解です。今回は、他車運転特約の本当の意味と、レンタカー利用時に注意すべきポイントを整理します。
ランキングで保険を選んでも大丈夫?
本当に参考になる情報の見極め方
お店を探すときや、商品を購入しようとするとき、ランキングの情報はとても役に立ちます。私もグルメ情報や家電製品のランキングはよく参考にしていますし、レストランを予約する際にも、ランキング上位のお店を選んでみようかと思うことがあります。では、保険商品のランキングはどうでしょうか。これをお読みの方の中にも、参考にしたことがある方がいるかもしれません。ただ、グルメや家電と同じ感覚で見てしまってよいのかというと、少し立ち止まって考える必要があります。
事故の瞬間、本当に役立つのは?ドラレコの新常識
事故の明暗を分ける「通報機能」という備え
交通事故に備えてドライブレコーダーを取り付けている方は珍しくありません。自動車購入時に標準装備されているケースも増えています。万一の際の証拠として、映像を残すことの重要性は広く認識されています。しかし、視点を変えてみると、事故が起きた瞬間に本当に役に立つのは何でしょうか。実は、事故の現場では「録画されていること」よりも、「すぐに誰かに連絡がつくこと」の方が重要になる場面が少なくありません。ここでは、保険会社が提供している通信機能付ドライブレコーダーのもう一つの価値、「通報」という視点から考えてみたいと思います。
【GW海外旅行】「戦争・テロ」で保険は下りない? 出発前に確認すべき2つのこと
損をしないための補償の境界線
待ちに待ったゴールデンウィーク。円安や燃油サーチャージの高騰という高いハードルを越え、海外旅行を予約した方も多いはずです。しかし、連日の中東情勢のニュースを見て、不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。自身の生命を守ることはもちろん、経済的損失をいかに抑えるかは切実な問題です。本記事では、海外旅行保険の補償やその実態について解説します。
「保険で3つの重複加入が発覚…」1歳の子を持つ33歳夫婦。マンション購入時に気づいた“ムダ”はどう見直す?
自転車保険との重複に注意
住宅購入に際して火災保険の手続きを進める中で、「個人賠償責任保険を付帯できます」という案内を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。自転車事故で1億円近い賠償金が課せられた事例もあり、こうした不測の事態に備える上で加入の必要性が高い保険です。一方、複数の保険に重複して付帯していたり、気づかないうちに補償が失われていたりするケースも少なくありません。本記事では、住宅購入を機に個人賠償責任保険を見直したAさん(33歳・共働き会社員。1歳の子どもと妻の3人家族)の事例をもとに、個人賠償責任保険の正しい入り方と見直し方を整理します。
「知らなかった」では済まない?自転車も反則金の時代へ
罰則強化で変わる日常、求められる意識と備え
通勤や買い物、ちょっとした移動手段として、日常的に利用されている自転車。免許が不要で気軽に乗れる一方で、「ルールがあいまい」「違反しても注意で済む」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし2026年4月から、自転車に関する取り締まりは大きく変わりました。いわゆる「青切符制度(反則金制度)」が導入され、これまで見過ごされがちだった違反にも、反則金が科されるようになりました。さらに、すでに罰則が強化されている危険行為もあり、「知らなかった」では済まされない時代に入りつつあります。今回は、この制度改正のポイントと、私たちの生活にどのような影響があるのかを詳しく解説します。
がんの最先端治療、費用はいくら?「遺伝子で治療を選ぶ」時代の備え方
数十万〜100万円かかる「遺伝子パネル検査」の実態
医療の進歩は目覚ましく、がん治療の世界もここ十数年で大きく変わりました。これまでは「同じ臓器のがんには同じ治療」が基本でしたが、現在はがんの原因となる遺伝子の変化を調べ、その人に合った治療を探す「個別化医療」という考え方が広がりつつあります。その代表的な検査が「遺伝子パネル検査」です。遺伝子の変異を分析し、一人ひとりに合った治療の検討が可能になりつつある「がんゲノム医療」とはどんな医療なのか、またどのような備えができるのか解説します。
認知症になっても保険が出ない?知らないと誤解する保障の仕組み
公的介護保険と民間保険で異なる判断基準
保険相談の現場で認知症に関する保障の説明をしていると、「認知症になったら、この保険は支払われるんですよね?」という質問をよく受けます。将来の不安に備えるという意味では、認知症に対する経済的な備えは確かに重要です。しかし、ここにはあまり知られていない大切なポイントがあります。それは、公的介護保険と民間の認知症保障では、判断の基準が大きく異なるということです。
医療費の自己負担は意外と少ない?高齢者に医療保険は本当に必要か
調査データと公的制度から考える保険の必要性
高齢になると、どうしても病気が心配になります。中高年でも加入できる医療保険のテレビCMを見て、「保険料もそれほど高くないし、入ったほうがいいのでは?」と感じる方も多いでしょう。たしかに、年齢が上がるにつれて病気やケガのリスクは高まり、入院日数も長くなる傾向があります。そう考えると、「高齢者こそ医療保険が必要」と思えてきますが、私は必ずしもそうではないと考えています。
医療保険、「安いから」で選ぶと老後に後悔するかも?
更新型医療保険の思わぬ盲点
医療保険を検討するとき、「とりあえず保険料が安いから」という理由で更新型医療保険を選ぶ方は少なくありません。更新型医療保険は、加入当初の保険料を抑えられるという大きなメリットがあります。特に若いうちは、家計への負担を軽くしながら保障を持てる点が魅力的です。しかし、更新型医療保険は「入りやすさ」がある一方で、長期的に見ると注意すべき点もあります。実際に見直し相談の現場では、60代以降になって保険料負担が重くなり、継続が難しくなってしまう方を多く見かけます。更新型から終身型へ見直すメリットや注意点について解説します。
「とりあえず配偶者」のままは要注意、生命保険の受取人変更を忘れると起きる「想定外のトラブル」
離婚・再婚時は要注意
生命保険の死亡保険金は、万一のときに残された人の生活を支えるためのお金です。そのため、契約時には必ず「誰が保険金を受け取るのか」を決める必要があります。しかし実際には、この受取人について「とりあえず配偶者」「勧められるままに設定した」という方も少なくありません。ところが、人生のステージが変わるにつれて、本当に守りたい相手も変わっていきます。結婚や離婚、子どもの独立、親の高齢化や介護など、家族関係は時間とともに変化します。受取人を見直さないままでいると、思わぬトラブルや後悔につながることもあります。ここでは、保険にとって重要な死亡保険金受取人の考え方について詳しく解説します。
「保険はいらない」は本当か?
最低限で十分な保険と、外してはいけない保障
「保険不要論」という言葉が SNS などで話題になっていると聞きました。正直「えっ?そんなことがあるの?」と耳を疑いました。保険は入りすぎている人が多いと感じていましたが、「不要だ」と考える人がいると知り、少し意外に思いました。「すべての保険が不要」とする考え方には、やや極端な印象も受けます。本当に必要な人には、ぜひ保険を活用してほしい――そんな思いから、この「保険不要論」がどのような背景で生まれたのかを考えてみました。
60代からの医療保険、手厚い保障は本当に必要?
長生き時代に最適な医療保険の選び方
60代に入り、医療保険の更新案内を見て驚いたという方は少なくありません。「これまで無理なく払えていたのに、急に保険料が高くなった」「この先も払い続けられるのだろうか」。そんな不安を感じながらも、病気やケガのことを考えると、簡単に医療保険をやめる決断はできないものです。実際、60代以降は病気やケガのリスクが高まる時期であり、医療保険は生活を守るための大切な備えです。だからこそ、この年代に合った医療保険の考え方を知っておくことが重要になります。
地震で家財が壊れても保険金が出ないことも?その理由とは
誤解しやすい地震保険の支払いルール
地震によって建物や家財に損害が出たとき、多くの人が「地震保険でどこまで補償されるのだろう」と不安を感じます。特に、テレビや家具など目に見えるものに損害があると、「損害があった分、保険金が支払われるはず」と考えるのは自然なことです。しかし、地震保険の支払いは、一般的な火災保険の支払いとは考え方が大きく異なります。この違いを知らないで、保険金の支払い結果を受けると、大きな戸惑いを感じてしまうでしょう。ここでは、地震保険における損害の程度による認定基準について、わかりやすく解説します。
がん保険は本当に一生涯必要?
がん保険はライフステージに応じて見直しを
現在発売されている多くの「がん保険」は終身型です。しかし、がん保険は本当に生涯にわたって必要なのでしょうか。たとえば85歳でがんに罹患したとします。他の疾患も抱えている場合、手術や抗がん剤治療に耐えられず、医師から「積極的ながん治療は難しい」と判断されることもあります。その場合、治療を受けられないため、がん保険で備える必要はほとんどありません。そもそも保険は、ライフステージに応じて見直すのが合理的な使い方です。では、2人に1人ががんに罹患する時代において、がん保険はどのように見直すべきなのか、また終身で持つ意味が本当にあるのかを考えていきます。