病気への備えは治療費だけじゃない?見落としがちな収入減のリスク
公的保障でどこまでカバーできる?働けないときの備え方
病気への備えというと、まず思い浮かぶのは医療保険やがん保険ではないでしょうか。入院や手術にかかる費用、がんと診断されたときの一時金など、治療に必要なお金については比較的イメージしやすいものです。でも、もし治療が長引き、仕事を続けることができなくなったらどうでしょう。医療費だけでなく、毎月入ってくるはずだった収入そのものが減ってしまうかもしれません。働けなくなるというリスクは、亡くなったときのリスクに比べてなかなか想像しにくいものですが、長い療養生活の中で家計に大きな影響を与えることがあります。今回は、就労不能保険が本当に必要なのか、公的保障も踏まえながら考えてみたいと思います。
「スマホをなくした!」そんなとき、使える保険はある?
スマホの紛失や破損に備える、知っておきたい補償範囲
「あれ?スマホがない!」バッグの中を何度探しても見つからない。ポケットにもない。さっきまで確かに持っていたはずなのに……。こんな経験、ありませんか?今やスマートフォンは、単なる電話ではありません。電話番号やメールアドレス、写真、SNS、ネットバンキング、キャッシュレス決済、電車や飛行機のチケットまで入っています。紛失して再購入となれば、10万円、20万円を超えることもある高額品です。自分が加入している保険で何とかならないのか?今回は、スマートフォンのトラブルと保険について考えてみます。
「こんなときにも使えるの?」意外と知らない保険の使い道
自転車事故や通勤中のケガで、複数の保険が使えるケースも
ちょっと残念な話から始めます。地方に住む知人の息子さんが、大学進学を機に一人暮らしを始めました。大学へは近いものの買い物には少し不便だったため、自転車で移動していました。ところがある日、スーパーの駐車場で停車中の車に衝突してしまったのです。息子さんの完全な不注意でした。幸いケガはありませんでしたが、車のボディがへこみ、修理代として約20万円を支払うことになりました。「自転車保険にも入っていないし、自腹で払うしかない……」そう思い、父親は修理代を全額支払いました。ところが後日、ファイナンシャルプランナーにこの話をしたところ、「自動車保険や火災保険の特約に、個人賠償責任保険は付いていませんか?」と言われたそうです。慌てて契約内容を確認すると、自動車保険に個人賠償責任保険が付いていました。保険金の請求権には原則3年間の時効があるため、まだ請求できる可能性があります。「えっ、別居している子どもの事故でも補償されるの?」そう思う人も多いでしょう。今回は、意外と多い「保険の請求漏れ」についてお話しします。
高額療養費の上限引き上げで「医療保険の見直し」が必要に? 焦って見直す前に確認すべき3つのお金
公的保障・勤務先の制度・家計の余力から考える必要な医療保障
【記事の要点】・2026年8月から高額療養費制度の上限額が変更され年間上限が新設・所得区分や治療期間によって影響は異なり長期通院で負担が減るケースも・焦って民間保険を増やす前に公的保障や勤務先の制度と手元の貯蓄を確認2026年8月診療分から、高額療養費制度の自己負担上限が見直されました。「今の医療保険のままで大丈夫だろうか」「保障を増やしておいた方がよいのでは」と、不安を感じている人もいるでしょう。今回の改正では月ごとの自己負担上限が引き上げられる一方、新たに年間上限も設けられます。そのため、すべての人の負担が一律に増えるわけではなく、実際の影響は所得区分や治療期間によって異なります。ニュースの「負担増」という言葉だけに反応して、焦って医療保険を追加するのは早計です。制度改正によって増える負担を、すべて民間保険で補う必要があるとは限りません。本記事では、制度改正によって自己負担がどのように変わるのかを具体例で確認したうえで、医療保険を見直す前に知っておきたい「3つのお金」と、自分の家計に合った医療保障の考え方を解説します。
民間の介護保険はもったいない?5年、10年と続く介護に備えるには
「いつまで受け取れるか」で考える介護保険の選び方
「将来介護が必要になったらどうしよう」と考えたことがある方は多いと思います。長生きすることが珍しくなくなった今、老後の心配というと、生活費や医療費と並んで「介護」が挙げられるようになりました。一方で、介護は心配だけれど、まだまだ先のこと。公的介護保険だけでは心配だけれど、民間の介護保険に何十年も保険料を払って、結局使わなかったらもったいない。皆さん同じような気持ちではないでしょうか。誰しも介護状態にはなりたくありません。しかし、病気と同じで、介護がいつ始まるかはわかりません。そして病気と違い、状態の改善が難しく、いつまで続くかわからないのが介護リスクの特徴です。民間の介護保険の考え方について、詳しく説明します。
医療費の領収証を確認するだけで、給付金を受け取れる可能性も?
見逃しがちな「手術給付金」のチェックポイント
先日、思いがけず手術給付金を受け取れた実例がありました。病院で「入院して手術が必要です」といった説明を受ければ、「そういえば医療保険に入っていたな。もしかしたら給付金がでるかも」と考えますが、外来で治療を受け、特に「手術」という言葉を医師から告げられなかったら、医療保険のことは頭をよぎらないかもしれません。給付金の請求を見逃さないためのチェックポイントを、実例を踏まえてお伝えします。
「置き配」が盗難に…そんなとき保険は使える?
置き配の盗難は「家財保険」で補償されることも
私もAmazonやYahoo!ショッピング、楽天市場などで買い物をする機会がずいぶん増えました。欲しい商品を見つけると、価格を比較しながら「ポチッ」と購入ボタンを押してしまいます。「また買ってしまった……」と思いながらも、商品が届くのを待つ時間は、ネットショッピングの楽しみの一つです。最近は、不在時でも受け取れる「置き配」を利用する人も増えています。配達員の再配達の手間を減らせるので便利ですが、気になるのは「盗まれたらどうなるの?」ということです。もし置き配が盗難に遭った場合、保険は使えるのでしょうか。今回は、「置き配」の盗難と保険について解説します。
事故で高額賠償になるといくらかかる?自動車保険は安さ優先で大丈夫か
万一の高額賠償に備える自動車保険の考え方
「最近、自動車保険の保険料がずいぶん高くなったなぁ…」更新のたびに保険料を見て、そう感じている方も多いのではないでしょうか。物価の上昇や修理費の高騰などの影響もあり、自動車保険料は年々上昇傾向にあります。これからも値上げが予定されているため、「少しでも保険料を安くしたい」と考えるのは、ごく自然なことです。そんな時、見直し候補として挙がるのが「対人・対物賠償責任保険」です。「無制限じゃなくても、1,000万円や3,000万円あれば十分じゃない?」「今まで事故を起こしたこともないし、そんなに高額な賠償になることなんてあるの?」今回は、この疑問について考えてみます。
「保険はこれで十分?」その前に確認しておきたいこと
まず確認したい、自分の公的保障
2021年12月に、金融庁は保険会社や保険代理店に対し、「民間保険は公的保険を補完するもの」という考え方を改めて示しました。つまり、保険を提案する際には、まず公的保障をきちんと説明し、その不足する部分を民間保険で補うことが大切だという考え方です。ところで、自分の公的保障に関する情報を、マイナポータルから確認できる時代になっているのはご存知でしょうか。公的保険の上乗せである民間保険。まずは自分がどのような保障を受けられるのかを確認したうえで、必要な民間保険について考えてみてはいかがでしょうか。
「無料だから安心」とは限らない?保険相談で知っておきたいこと
金融庁の調査で見えてきた保険販売の実態
保険の無料相談を利用し、月額3万円(年間36万円)の保険に加入したとします。では、その保険を販売した代理店には、どのくらいの手数料が支払われるのでしょうか。実は、初年度の代理店手数料が年間保険料を上回る商品もあります。例えば、年間保険料36万円の保険で、代理店手数料率が130%だとすると初年度の手数料は46万8000円になります。さらに、2~5年目は代理店手数料率が7%で毎年約2万5200円、6年目以降は支払われないというケースもあります。合計すると約57万円になります。もちろん、手数料は保険会社や商品、代理店との契約条件によって異なりますが、無料相談はボランティアではなく、保険会社から手数料を受け取るビジネスで成り立っていることは知っておきたいポイントです。
車の価格高騰で見直したい「車両保険」の意外な盲点
保険金だけでは足りない時に役立つ2つの特約
最近、車の価格が高くなったと感じている方も多いのではないでしょうか。軽自動車でも200万円を超える車種が珍しくなくなり、普通車では300万円、400万円という価格も当たり前になってきました。そんな大切な愛車だからこそ、自動車保険の「車両保険」に加入されている方も多いと思います。しかし、実際の事故現場では、「車両保険に入っているから安心」と思っていたものの、思ったより支払われる保険金が少なく、驚かれる方もいらっしゃいます。今回は、そんなときに心強い2つの特約をご紹介します。
法律で加入が義務なのに、意外と知られていない保険とは?
知らないと罰則も。自賠責保険の役割と注意点
「自賠責保険がクレジットカードで支払えるようになりました」。そんなニュースを見て、「今まで現金払いだけだったのに?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。任意加入の自動車保険は、補償内容について説明を受け、自分で補償内容を選択し、契約する方がほとんどです。一方、車検の際に必ず加入しなければならない自賠責保険は、同じ保険でありながらも、「知らないうちに加入している」という感覚の方も少なくありません。事故の際は、まず自賠責保険から保険金が支払われ、不足分を任意保険で補う仕組みになっています。今回は、自動車保険の根底を支える自賠責保険について、少し知っていただけたらと思います。
親の入院より、もっと家族の負担が大きくなるのはどんなとき?
調査結果から見えてきた、本当に必要な備え
自分が年齢を重ねるということは、両親はそれだけ高齢になっているということです。そうなると気になるのが、親が入院したり介護が必要になったりしたときのことではないでしょうか。親の健康や生活が心配になるのはもちろんですが、それによって自分たちの生活や家計にどのような影響を与えるのかも気になるところです。今回は、親の入院や介護による経済的・時間的な負担について考えてみたいと思います。
iDeCoやNISAがあれば安心?万一の備えで見落としがちなポイント
資産形成と生命保険、それぞれの役割とは
国の制度であるiDeCoやNISAは、若年層を中心に加入者が増え続けています。貯蓄だけではなく、運用しながら将来に備えるという考え方は、以前よりずっと身近なものになりました。近年は制度改正も続き、資産形成への関心はますます高まっています。自分の将来のために積み立てていた資産も、思いがけず道半ばで亡くなってしまうことも考えられます。そんな時、積立てていたお金は誰が受取るのか、資金はすぐ使えるのか、という点まで考えている人は、意外と少ないように感じます。
突然の雹で修理費100万円…保険で補償される?
家も車も被害に。今こそ見直したい補償内容
突然、屋根をたたきつけるような激しい音。窓の外を見ると、白い氷の粒が勢いよく降り注ぎ、車やカーポートを激しく打ちつけています。近年、こうした雹(ひょう)による被害のニュースを目にする機会が増えました。ほんの10〜15分程度の短時間でも、車や家の屋根・窓などに大きな損害を受けてしまうことがあります。特に最近は、ピンポン玉ほどの大きさの雹が降るケースも珍しくありません。異常気象が続く今、雹災は決して他人事ではなく、いつどこで発生してもおかしくない自然災害となっています。今回は、なぜ大きな被害をもたらす雹が降るのか、損害に備える保険のポイントなどを詳しく説明します。
定期保険は「なんとなく」で選ばない方がいい理由
保険料を比べると見えてくる、本当に選びたい商品
定期保険とは、一定期間の死亡リスクに備えるシンプルな保険です。一般的には解約返戻金がない「掛け捨て型」で、保障期間が決まっているため、終身保険などに比べて保険料が安く、使い勝手のよい保険です。例えば子どもがいる家庭では、万が一のときに残された家族の生活を支える重要な役割を果たします。とくに、子どもが成人するまでの期間だけ加入したり、配偶者の年金受給が始まる65歳まで保障を確保したりできるのが、定期保険の強みです。一定期間の経済的なリスクをカバーするという意味で、保険の中でも最も基本的な保障といえるでしょう。では、どう選べばよいのでしょうか。結論はシンプルです。定期保険は「保険料」を重視して選ぶのが基本です。仕組みはどの保険会社もほぼ同じで、契約期間中に死亡または高度障害になった場合に保険金が支払われます。つまり、同じ条件であれば、保険料が安い商品ほど優れているといえます。
円安で保険料が苦しい「ドル建て保険」。継続・払済・解約のうち一番損をしない選択肢は?
税金の落とし穴に注意
「契約したときは1ドル110円だったのに、今は150円超……。毎月の保険料負担が重すぎる」。歴史的な円安が進行する今、十数年前に加入した「ドル建て保険」の保険料の増加に頭を抱えている方もいるのではないでしょうか。しかし、目の前の支払いコストが増える一方で、実は「円ベースでの資産価値が大きく膨らんでいる」という見逃せない側面もあります。今、私たちがすべきなのは、円安をただの「家計の敵」として恐れることではなく、現状を正しく把握し、自分の資産にとって最適な「出口戦略」を描くことです。本記事では、FPの視点から、継続・払済・解約という3つの選択肢をどう選び分けるべきか、その合理的な判断基準を解説します。
「保険は入っているから安心」が危ない理由
書き出して初めてわかる“保障の偏り”
「保険には入っているから大丈夫」――そのように考え、保険を掛け続けている方が多いのではないでしょうか。しかし、実際にエンディングノートを書いていただくセミナーでは、加入している保険を一覧にして書き出した時、「加入した経緯がわからない」「こんなに保障が必要なのかだろうか」と戸惑う声を多く耳にします。毎月保険料はきちんと払っているから安心。けれど、その保障内容までしっかり把握している方は意外と多くありません。エンディングノートは、もしもの時の備えを整理するためのものですが、同時に「今の自分に本当に必要な保障は何か」を見直すきっかけにもなります。