はじめに
生命保険は「残された家族の生活資金」という役割
では、生命保険は何が違うのでしょうか。
生命保険の死亡保障は、そもそも「万一の時、残された家族が困らないため」の仕組みとして作られています。死亡保険金は、受取人をあらかじめ指定して契約します。そのため、比較的スムーズに請求でき、書類に不備がなければ、比較的早く指定された受取人に保険金が支払われます。
つまり、生命保険の大きな特徴は、「必要な時に比較的早く資金が届く」という即効性にあります。亡くなった直後には、思っている以上にお金が必要になります。
例えば、
・葬儀費用
・病院への支払い
・当面の生活費
・遺品整理
・各種手続き費用
など、すぐに払わなければならないお金が次々に発生します。
そんな時、資産はあるけれど、すぐには現金化できない、誰が受取るのか決められない、という状況になると、家族の負担はとても大きくなります。確かに、長期的な資産形成という意味では、iDeCoやNISAが有効な場面はたくさんあります。しかし、だからといって生命保険が不要になるわけではありません。
そもそも目的が違うからです。
・老後資金を育てる → NISA・iDeCo
・万一の時の諸費用や遺族の生活費 → 生命保険
・介護や医療への備え → 医療保険・介護保険
・相続や想いを整理する → エンディングノートや遺言
このように、それぞれの制度には異なる役割があります。どれか一つで全てを解決するというより、組み合わせて考えることが大切なのではないでしょうか。
「お金を残す」だけでなく「家族が使える」準備を
最近は、自分らしい老後や終活への関心も高まっています。その中で、資産形成を始める人が増えたことは、とても良い流れだと思います。ただ、本当に大切なのは、「お金を持っていること」だけではなく、「必要な時に、家族がきちんと使えること」ではないでしょうか。
・iDeCoの受取人は確認しているか
・家族は加入先を知っているか
・エンディングノートに書いてあるか
・万一の時、すぐ使えるお金はあるか
老後資金を準備することと、万一への備えは、似ているようで実は少し違います。「積み立てているから安心」ではなく、そのお金は必要な時にきちんと家族へ届くのか、家族が困らずに手続きを進められるのかーーそこまで考えておくことが、これからの時代の大切な備えといえるでしょう。保険料を払いすぎていませんか? お金のプロがあなたにあった保険を診断 [by MoneyForward HOME]