はじめに
私の妻は、スポーツクラブ(フィットネスクラブ)に通い始めて、もう20年以上になります。ちなみに私自身も、コロナ前まではスポーツクラブに通っていましたが、現在は続いていません。コロナ前の記憶ではありますが、平日のスポーツクラブは、とにかくシニアが多いという印象でした。
実際はどのくらいの割合なのか、ルネサンスの公表する会員構成データによると、60代が19.1%、70歳以上が19.2%で、60代以上を合わせると38.3%になります。つまり、会員の約4割がシニアということです。
さらに2015年のデータでは、60代は17.1%、70歳以上は11.5%で、合計しても3割弱でした。この10年ほどで、スポーツクラブにおけるシニアの存在感はかなり大きくなったといえるでしょう。
シニアの健康意識はとても高い
なぜ、ここまでシニアが増えているのでしょうか。その背景には、健康意識の高まりがあります。厚生労働省の「令和5年国民健康・栄養調査」によると、運動習慣のある人の割合は、女性では20〜64歳が22.7%に対し、65歳以上は35.0%となっています。男性も高齢になるほど運動習慣のある人が増える傾向があります。
ここでいう運動習慣には、スポーツクラブだけではなく、ウォーキングやランニングなども含まれています。こうしたデータからも、シニア世代の健康意識が非常に高いことがわかります。
私自身も60代後半になり、若い頃のように何もしなくても健康でいられるわけではないと感じています。適度に体を動かしているからこそ、何とか健康を維持できているのでしょう。また、シニアにとって運動は健康維持だけではなく、コミュニケーションの場としても重要な役割を果たしています。
スポーツクラブは「コミュニティ」の場でもある
平日の昼間のスポーツクラブに行くと、シニア世代の交流の場になっていることを実感します。インストラクターのSNSなどを見ると、「スマホの使い方を聞かれることが多い」という投稿を目にします。最近は、レッスン予約もスマホ、入館もスマホ、連絡もLINEというケースが増えています。
さらに、会員同士のSNSでの交流も活発で、「絵文字の入力方法を教えてほしい」といった相談まで受けることがあるそうです。本来の業務とは異なりますが、現場では、ある意味デジタルサポートの役割まで求められているようです。
また、妻からスポーツクラブの話を聞いていると、人間関係が少し面倒になることもあるようです。これは老人クラブなどでも同じですが、人が集まる場所には、どうしてもコミュニケーション上の問題が生まれます。
つまり、スポーツクラブを楽しく続けるためには、運動だけではなく、ある程度のコミュニケーション能力やデジタルスキルも求められる時代になっていると言えそうです。