退職金をすぐに投資してはいけない? 継続雇用で65歳まで働く人が「5年間」ですべき資産配分
退職金3,000万円、60歳からどう動かす?
60歳で定年を迎え、退職金を受け取る。ただし、すぐに完全リタイアではなく、65歳まで継続雇用で働く――。いま、この働き方を選ぶ人は少なくありません。「収入があるうちに、退職金はどう動かすべきか」「すぐ投資していいのか」「いくら投資に回すべきか」。今回は、実例をもとに、退職金を〈守る・待つ・育てる〉に分けて考える方法と、NISA・個人向け国債・保険をどう組み合わせるかを整理します。
老後の幸福度は何で決まる?幸せに暮らす人が実践していること
“選べる人生”が幸福度を左右する
「幸せに暮らしたい」これは、誰もが願うことだと思います。では、老後を幸せに過ごすためには、何が必要なのでしょうか。多くの人が思い浮かべるのは「お金」と「健康」。この2つはいずれも大切な要素で、どちらかが欠けても幸福度は下がるでしょう。しかし、それ以外にも重要な要素があります。それが「自己決定」、つまり「人生を自分で選ぶ自由」です。老後の生活を自分の意思で決められることが、幸福度を高めるカギになるのです。では、「自分の自由にできない生活」とはどのようなものなのか。また、「できるだけ幸福に暮らすために必要なこと」は何なのかを考えていきましょう。
人生100年時代「長生き」こそが武器になる。時間を「富」に変える、これからのマネープラン
長寿を支える「3つの資産」
「人生100年時代」この言葉を聞いたとき、私たちは長生きに対する喜びと同時に、少しばかりの戸惑いも感じるかもしれません。2019年に話題となった「老後資金2,000万円問題」の名のもと、「年金だけでは暮らせない」「貯蓄が底をつくのではないか」という不安が社会の根底にあります。長生きすること自体が、長期間にわたるコストのように捉えられ、多くの人にとって不安とともに過ごす重荷となってしまっているのが現状です。しかし、視点を少し変えると、私たちは人類史上かつてないほどの自由な時間という資産を手に入れた世代ともいえます。この長い時間をリスクではなくチャンスと捉え直し、長寿を味方につけるための現実的かつ前向きなお金の知恵について解説します。
退職金・DB・DCの「手取り」を最大化する受け取り方とは? 知っておきたい税金の仕組み
賢い税制活用と老後資金の考え方
定年が近づくにつれ、退職金の使い道をあれこれ考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、退職金にかかる税金の仕組みを知らないとせっかくの計画も台無しになってしまいます。今回は退職一時金、DB(確定給付企業年金)、DC(企業型確定拠出年金)と複雑化する退職金と税金について整理します。
あなたの老後に2000万円は必要? 平均ではなく「わが家はいくら必要か」を考える
暮らしから必要額を考える
老後資金について、2019年にいわゆる「老後2000万円問題」が大きく話題になりました。夫婦世帯が年金だけで暮らした場合、長期的にみると生活費が不足する可能性がある、という内容です。ただ、この話題から時間が経ったことで、「とりあえず2000万円必要」「なんとなく不安」といった形で、数字だけが記憶に残っているケースも少なくありません。しかし、老後資金は、住まい・働き方・家族構成・健康状態・暮らし方など、それぞれの前提によって必要額が大きく変わります。老後資金は「平均いくらか」ではなく、「わが家はどのくらい備えると、安心して暮らし続けられるか」という視点で考えることが大切です。本記事では、今の暮らしから必要額を考えるための視点を整理します。
60代前半、「お金のため」だけでは続かない——定年後も満足して働く人の共通点
セカンドキャリアの準備をしていますか?
「何歳まで働けば安心ですか?」「いくらあれば老後は大丈夫ですか?」そんなご相談を受ける機会が増えています。仕事・健康・人間関係など、あらゆる面で変化が訪れる60代前半。定年後研究所の最新調査によると、この時期は仕事満足度が大きく下がる一方、人生満足度を高く保つ人には共通点があることがわかりました。今回は、FPとして多くの相談を受ける立場から、定年後をどう働き、どう生きるかを考えるヒントをお伝えします。
金融資産、写真、クラウドサービス…中年が取り組むべき「デジタル終活」の10項目
「死を意識した準備」ではなく「未来の安心のため」
近年、「デジタル終活」は、高齢者だけでなく現役世代にも必須のテーマとなっています。スマートフォンやクラウドサービスが生活の基盤となった現代において、デジタル資産の整理は、紙の財産整理以上に複雑で緊急性の高い課題です。中年期は、判断能力や記憶力が確かなうちに、未来の家族の負担を軽減できる最適なタイミングです。デジタル終活を先送りにすると、ネット銀行の残高が引き出せなくなったり、プライベートなデータが流出したりするなど、遺族に多大な迷惑をかけてしまいます。ここでは、中年が今すぐ取り組むべきデジタル終活の具体的な10項目をご紹介します。
誤解されがちな年金制度改正、実は誰もが恩恵を受ける?
お互いさまで成り立つ年金制度
「年金に所得再分配の機能がある」ことは、あまり知られていません。実は、所得の低い人にとって、有利に働く仕組みになっているのです。2025年の年金制度改正で、「給付水準が下がる見込みがある場合、厚生年金の一部を基礎年金の底上げに活用することを検討する」という項目が盛り込まれました。国会審議では立憲民主党の野田佳彦代表が「あんこのないあんパンだ」と表現し、話題になりました。また、「厚生年金の財源を使うのは会社員に不利だ」という声もSNSなどで多く見られました。しかし、基礎年金を底上げすることは、結果的にすべての国民の年金受給額の増額につながります。その理由は、公的年金の仕組みにあります。基礎年金は全国民が加入し、その上乗せとして会社員や公務員が加入する厚生年金があります。つまり、基礎年金が増えれば、全員の年金が増えるのです。逆に基礎年金の財源が不足して減額されれば、すべての人の年金も減ることになります。なお、この改正は2029年の財政検証時点で、基礎年金の財源が不足していた場合に実施されることになりました。
米国株と金だけではリスクが高い。積極運用を望む60歳夫婦に伝えた「債券を入れる理由」
老後資金を守るための出口戦略とは
「老後のための投資だからこそ、積極的に増やしたい」。そう話すのは、60歳を迎えた共働き夫婦。AI相場や米国株の上昇に期待しつつも、将来の取り崩しをどう考えるべきか悩んでいました。老後資金を“攻めと守りの両立”で支えるために、FPとしてお伝えしたポイントを紹介します。
ゴミ出しや買い物で一苦労…高齢者の暮らしに潜む意外なリスク
当たり前が思わぬ負担に
私は毎朝6時30分に自転車でスターバックスへ向かうのが日課です。その日もいつも通りスターバックスへ向かっていたところ、小さな声で「助けてください」と声が聞こえた気がしました。気になって引き返してみると、都営住宅の階段におばあさんが座り込んでいました。「大丈夫ですか?」と声をかけると、ゴミ出しの途中で、倒れて立ち上がれなくなってしまったとのこと。「救急車を呼びましょうか?」と尋ねましたが、「大丈夫です」との返答でした。幸いケガもなく意識もはっきりしていたため、緊急性はなさそうでした。おばあさんの体を支えながら、ゆっくりと起き上がるのを手伝いました。お話を伺うと、背骨の圧迫骨折をして以来、足がむくんで力が入らず、両手でストックを使いながらゴミを出していたそうです。3階にお住まいとのことでしたので、私が代わりにゴミを出し、おばあさんを支えながらゆっくりと自宅までお送りしました。ちょうど「買い物難民が3人に1人」という原稿を書いていたこともあり、まさにその現場を目の当たりにした出来事でした。
定年後の2拠点暮らし、本当にできる? FPが教える成功の条件と注意点
成功のための段階的アプローチと出口戦略
「老後は海の近くでのんびり過ごしたい」「でも都市部の利便性も手放したくない」──。FPとして数多くの相談を受ける中で、特に女性のクライアントからこうした声をよく耳にします。定年後の理想として語られる「2拠点暮らし」ですが、実現には相応の準備が必要です。憧れを現実にするための資金計画から、見落としがちな"隠れたコスト"、そして成功させる条件と注意点を、FPの視点から解説します。
認知症による金融資産凍結は他人事ではない…リスクに備える4つの選択肢
「ライフプランのお看取り期」にやるべきこと
「家族サポート証券口座」という新しい仕組みが、日本証券業協会によって創設されました。認知症対策の一環として注目されるこの制度ですが、どのような内容なのでしょうか。今回は、認知症に伴う金融資産凍結のリスクと、その備え方について考えていきます。
転職で収入が10万円減った40代男性「教育資金や親の介護は大丈夫?」暮らしの立て直し方をアドバイス!
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、転職したことで収入が10万円減ってしまった45歳の既婚男性。FPの氏家祥美氏が暮らしの建て直し方をアドバイスします。
「孤独」は健康にも悪影響?一人でも老後を楽しんでいる人が大切にしていること
老後に必要なのは、リアルな人とのつながり
99歳になる父は、3年前に母を亡くしてから、田舎で一人暮らしを続けています。耳が遠いためテレビの音量は大きめですが、ツッコミを入れながら見ている姿は、まるで誰かと会話しているようです。大谷選手がホームランを打では「やった! ほら、見てみろ!」、全米オープンゴルフの早朝中継では「おっと、それはダメだな」、藤井聡太名人の将棋には「これはすごい!」と声を上げます。ときには、テレビで野球を見ながら、タブレットで将棋チャンネルを視聴していることもあり、「毎日が忙しい」と本人は言っています。ただ一日中テレビを見ているわけではありません。朝は散歩に出かけて鳩に餌をあげたり、ラジオ体操をしたり、近所の人との会話を楽しんだり。1日約3000歩を歩くのが日課です。そして、週2回はヘルパーさんが訪問し、週1回は近所の90歳になる友人と将棋を指しています。誰かが定期的に訪ねてくることで、家の中もある程度整頓され、生活のリズムも保たれています。父は「孤独」かもしれませんが、社会的なつながりはしっかり持っていると感じます。私が東京への移住を提案したこともありますが、田舎を離れるつもりはないようです。母を亡くした後
40歳からでも間に合う、現実的な老後資金5,000万円の作り方
なぜ5,000万円も必要?
「老後資金5000万円」。この金額を聞いて、途方もない目標だと感じませんか? 特に40歳を迎え、まだ十分な準備ができていないと感じている方は、「毎月、家計を圧迫するような高額な投資をしないと無理なのでは?」「リスクの高い金融商品に手を出さなければ達成できないのだろうか?」といった不安が頭をよぎるかもしれません。しかし、適切な知識と計画、そして少しの工夫によって、40歳からでも十分に現実的な方法で、この目標を目指すことは可能です。なぜ今、これほどまとまった老後資金が必要といわれているのか、5000万円という目標金額に無理なく到達するための考え方や資産形成において本当に大切なことについてご紹介します。
元気なうちに考えておきたい、亡くなった後のこと
「まだ早いかも」くらいが始め時
「どうせ私はひとりだし、亡くなったら火葬して、どこかに灰を撒いてくれればいい」と軽く考えている方もいるのではないでしょうか。実際、私の知人にもそのように話す人がいます。しかし、現実には亡くなった後の手続きは、決して簡単なものではありません。例えば、火葬するだけでも「火葬許可証」が必要です。そのためには、故人が住民登録していた自治体に「死亡届」「死亡診断書」(または「死体検案書」)「火葬申請書」など、いくつもの書類を提出しなければなりません。散骨は、法律で禁止されているわけではありませんが、どこにでも撒けるわけではなく、地域によっては条例で禁止されている場所もあります。葬儀を行う場合には、葬儀会社の手配や僧侶の依頼など、多くの準備が必要です。葬儀が終わっても、公共料金や携帯電話の解約、医療費の未払い対応、遺品整理、相続手続きなど、さまざまな対応を誰かがしなければなりません。簡単に考えてしまいがちですが、死後の手続きは本当に大変です。亡くなった本人にとっては、関係のないことかもしれませんが、残された人たちにとっては大きな負担となります。だからこそ、生前に何が必要なのか、しっかりと考えておく
老後、孤立しないためには? ひとり暮らし高齢者が大切にすべきこと
増加する老後のおひとりさま
日本では人口が減少している一方で、世帯数は増加しています。総務省統計局の「令和2年国勢調査」によると、1995年には約4390万世帯だったのが、2020年には約5570万世帯にまで増えています。「どういうこと?」と思われるかもしれませんが、これは1世帯あたりの人数が減り、1人または2人の世帯が増えたことが理由です。たとえば、ひとり暮らしも1世帯としてカウントされるため、世帯数自体が増加します。つまり、日本では家族の形が大きく変わりつつあるのです。人口減少とともに、「家族」から「個人」へのシフトが進んでいて、未婚率も年々上昇しています。特に注目すべきは「生涯未婚率」(50歳時の未婚率)です。「令和2年国勢調査」における50歳から54歳の未婚率を見てみると、男性は1990年の4.4%から、2020年には24.2%に達していて、4人に1人が生涯未婚です。女性も同様に、1990年の4.1%から2020年には15.2%に上昇しています。生涯未婚の場合、老後をひとりで過ごす可能性が非常に高くなります。このような状況を考えると、ひとり暮らしの高齢者は今後さらに増えていくと予想されます。では、ひとり暮
【2026年変更】106万円の壁撤廃で、60歳以降の「180万円の壁」はどう変わる?
アラカン夫婦の家計防衛術とこれからの備え方
「106万円の壁が撤廃されるなら、もっと働けるかも」と考える60代は少なくありません。ですが、アラカン世代にとって本当に注意すべきは「180万円の壁」です。年金受給が始まり、収入が複雑になる中、この壁を知らずに働くと保険料負担が家計を直撃することも。2026年から始まる制度変更をふまえ、賢く働くためのポイントを整理します。