はじめに
株主優待といえば、自社商品や割引券など、「モノをもらう」イメージを持つ人が多いでしょう。
しかし近年、企業と株主の関係性にも変化が生まれています。かつてはブランド品など「モノ」の所有に価値が置かれていましたが、最近では経験や体験など「コト」を重視する人が増えてきました。こうした価値観の変化を受け、自社商品を贈るだけでなく、企業の魅力や事業を体感してもらう「体験型株主優待」を採用する動きが広がっています。企業にとっては体験を通じて株主との関係づくりにつながり、株主にとっても思い出に残る特別な経験ができるのが魅力です。
今回は、思わず参加してみたくなるユニークな体験型株主優待を5つ紹介します。
①株主が商品開発に参加!エステーの「共創型優待」
消臭力で知られるエステーは、創立80周年を記念して「株主共創プロジェクト」をスタートしました。株主約3万人がWEB投票を通じてオリジナル消臭力のデザインを決定し、最多得票の商品を実際に製品化。完成した商品は株主優待として届けられます。
これまでの株主優待は「企業から株主へ贈るもの」という位置付けでした。しかし、この取り組みでは株主自身が商品開発に参加し、「つくる側」の一員になれます。また、株主アンケートでは、株主の約74%が実際にエステーの商品を購入していることも分かっています。
企業と株主が一緒になって商品を育てていく。まさに新しい時代の株主優待といえるでしょう。
②まるで空飛ぶクルマ?HondaJet体験会
「一度でいいからプライベートジェットに乗ってみたい」。そんな夢を叶えてくれるのが、本田技研工業の株主優待です。ホンダでは、HondaJetの機体見学や搭乗・飛行を実施しています。
ほかにも、以下のような多彩な体験型優待を用意しています。
・マリン試乗会
・もてぎ体験会
・レース観戦
・ラグビー観戦
こうした体験を通じて企業の技術力や理念を肌で感じられるのは、個人投資家ならではの醍醐味です。
③親子で大興奮!コマツの巨大建機体験
子どもがいる家庭に特に人気を集めそうなのが、小松製作所(コマツ)の株主向け見学会です。静岡県のテクノセンタで開催される見学会では、以下のような体験ができます。
・実機見学
・運転席への乗車体験
最大の見どころは、巨大な油圧ショベルやブルドーザーが音楽に合わせて動く「建機ショー」。
参加した子どもからは、「建機のエンジニアになりたい」「本物は大きくてかっこよかった」という声も上がっています。普段は遠くからしか見ることのできない巨大建機に触れられる体験は、子どもの好奇心を刺激する絶好の機会になるでしょう。