はじめに
親の介護、自分の老後。「2つの備え」を考える時期
50代になると、親が80代前後を迎え、介護が「いつか」ではなく「そろそろ」の話になってきます。公的介護保険があるとはいえ、施設入居や訪問介護サービスの自己負担は月数万円~十数万円にのぼることも珍しくありません。
基本的には親自身の資金でまかなうのが原則ですが、急な入院や施設探しなど、まとまったお金がすぐに必要になる場面もあります。独身の場合、介護の担い手が自分一人になりやすいため、流動性の高い現金を一定額(目安は半年~1年分の生活費)確保しておくと安心です。
同時に、自分自身の老後もいよいよ具体的に考えたい時期です。年金は原則65歳から受給が始まりますが、繰り下げ受給を選べば75歳まで受給開始を遅らせて年金額を増やすこともできます。
老後資金を貯めるのに適した制度である「iDeCo」は、2026年12月から加入可能年齢が70歳未満まで拡大されます。50代からでも、老後資金づくりを始めるのに遅すぎることはありません。60歳以降の再雇用や継続雇用で働き続ける選択肢も含め、「定年後、どんな働き方・暮らし方をしたいか」を今のうちにイメージしておきましょう。
お金だけじゃない。人とのつながりも、50代からの「備え」
50代からの安心は、お金の準備だけで作れるものではありません。友人や同僚、地域とのつながりは、いざというときに助けてもらえたり、有益な情報を教えてもらえたりする、目に見えない「資産」でもあります。
たとえば、介護や医療の情報、自分にあった病院やケアマネジャーの評判、定年後の過ごし方のヒントなど、身近な人との何気ない会話から得られることは意外と多いものです。仕事だけに偏っていた人間関係を、少しずつプライベートな交友関係にも広げておくと、定年後の孤立を防ぎ、暮らしに張り合いを持たせてくれます。
貯蓄や資産形成に励むことはもちろん大切です。ですが、それと同じくらい、困ったときに頼れる人間関係を日頃から育てておくことも、50代からのマネープランに欠かせない要素だと言えるでしょう。お金と人、両方の備えをバランスよく持ちながら、これからの人生を安心して歩んでいきたいものです。
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