はじめに

スマートフォンが「将来の安心」を見せてくれる

先日、生命保険の見直しのご相談に来られた、あるお客様との話です。私は保険の見直しをご相談いただく際、できるだけ「源泉徴収票」と「最新のねんきん定期便」をお持ちいただくようお願いしています。

生命保険は、公的保障を補うためのものだからです。まずは公的保障がどのくらいあるのかを確認し、そのうえで民間保険をどれだけ準備すればよいかを一緒に考えるためです。

ところが、そのお客様から「ねんきん定期便を探したのですが、見当たりません」と言われました。実は、このような話は珍しくありません。

「どこへしまったかわからない」
「届いていた気がするけれど見たことがない」
「そもそも届いていることを知らなかった」

これまでも、このような理由で年金の資料をご持参いただけないことがよくありました。そんな時、ふと頭に浮かびました。

「そうだ、マイナポータルで見られますよね」

お客様にスマートフォンを開いていただき、マイナポータルから年金情報を確認してみることにしました。

すると、ほんの数分で最新の「ねんきん定期便」を確認することができました。老齢年金の見込額や、これまでの加入状況なども確認できます。

こうした年金記録やお客様のご家族の状況などをもとに、万一の場合に受けられる遺族年金や、一定の障害状態になった場合の障害年金についても確認し、「では、民間保険でどのくらい補えばよいのか」という話に進むことができました。

私は思わず、「今はこんな時代なんだな」と感じました。以前は、ねんきん定期便をなくしてしまうと、再発行をお願いしたり、年金事務所へ問い合わせたりと、少し手間がかかりました。

ところが現在は、マイナポータルから「ねんきんネット」と連携すれば、スマートフォンから自分の年金記録や電子版「ねんきん定期便」などを確認することができます。

初めて利用する際には連携の設定が必要ですが、一度連携してしまえば、必要な時に確認できます。保険の見直しだけではありません。老後の生活設計を考えるとき、住宅ローンを検討するとき、資産形成を始めるとき。

さまざまな場面で、自分の年金を知っていることは大きな安心につながります。スマートフォンは、今や連絡を取るためだけの道具ではありません。自分自身の将来を確認できる、とても便利な窓口にもなっているのです。

「知らなかった」を「知っている」へ

生命保険は、加入することが目的ではありません。自分や家族の生活を守るために、本当に必要な保障を準備することが目的です。そのためには、まず公的保障を知ることが欠かせません。

今回のお客様とのご相談を通して、「ねんきん定期便を持ってきてください」という時代から、「スマートフォンで一緒に確認しましょう」という時代へ、少しずつ変わってきていることに気づきました。

皆さんも「自分は将来どのくらい年金がもらえるのだろう」と思われたことがあれば、一度マイナポータルを開いてみてはいかがでしょうか。

保険を考える第一歩は、新しい保険を探すことではなく、自分がすでに持っている公的保障を知ることです。そのうえで、足りない部分を民間保険で無理なく補っていく。それが、自分の家族に本当に必要な保障を考えることにつながっていくのではないでしょうか。 保険料を払いすぎていませんか? お金のプロがあなたにあった保険を診断 [by MoneyForward HOME]

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