はじめに
決算で確認したいEPS・ROIC・キャッシュフロー

こうした環境で決算を見る際、私が特に確認したいのは、EPSが持続的に伸びているか、ROICが高い水準にあるか、あるいは改善しているか、営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローが安定しているか、有利子負債が過大ではないか、そして金利負担の増加を上回る利益成長が期待できるかという点です。
高金利相場における企業評価と投資判断
さらに、その成長力に対して株価がどこまで織り込まれているのかも確認します。利益成長が強い企業でも、PERが極端に高ければ、少し成長率が鈍化しただけで株価が大きく調整することがあります。
一方、PERが低いからといって必ずしも割安とは限りません。借入金が多く、ROICが低下し、利益成長も鈍っているのであれば、低いPERは将来の業績悪化を市場が織り込んだ結果かもしれません。
高いROICを維持しながら利益を再投資し、それによってさらに利益を成長させられる企業であれば、ある程度高いPERが正当化される場合があります。
反対に、資本を大量に投入しているにもかかわらず利益が増えていない企業は、PERが低くても注意が必要です。
2026年秋の米国では、AI投資や企業利益の拡大が株価を支える一方、インフレやエネルギー価格、財政への懸念などを背景に長期金利の高止まりも続いています。
高金利と原油高が同時進行する局面では、PERの高い成長株だけでなく、景気敏感株にも負担がかかります。当面は米長期金利と原油価格が米国株の方向性を左右する状況が続きそうです。
だからこそ、「金利が5%を超えたから株を売る」「株価が最高値だから買う」という判断ではなく、金利上昇という逆風を上回る利益成長を企業が実現できているのかを見ることが大切だと考えています。
金利と業績を別々に見るのではなく、その両方を見ながら、資本コストが上がっても利益とキャッシュフローを伸ばし続けられる企業を選ぶ。金利のある時代だからこそ、企業の本当の稼ぐ力がこれまで以上に問われる相場になっているのではないでしょうか。
この記事が少しでも皆様の投資の参考になれば幸いです。
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