はじめに

DIYビギナーには、モルタルでもの作りをするなんて想像できないかもしれません。そもそもモルタルがどういうものか、はっきり認識していない人も多いのでは?

モルタルは、セメントと砂を混ぜ、水を加えて練ったものです。これに砂利や砕石を加えるとコンクリートになります。セメントと砂の標準的な比率は、体積比でセメント1に対し、砂が3。ホームセンターで販売されている25㎏入りのセメント1袋に対し、20㎏入りの砂3袋を使用するといった具合です。

そんなに大量に使用しない場合には、あらかじめセメントと砂が混ぜられたインスタントモルタルという製品が便利です。水を加えて、適度な硬さに練れば使えます。

とはいえ、インスタントモルタルを練るのもそれなりに重労働です。また、練るために容器やクワといった道具が必要になります。ビギナーにとっては、まだなおハードルが高いのではないでしょうか?

そこで紹介したいのが、誰でも手軽に使えるモルタル製品「モルシェ」です。モルタルが特殊なパックに入っていて、そのパックごと水につけるだけで使えるのが特長です。1袋1.5㎏入りと少量なので、ちょっとした小物作りに好都合。少量のモルタルを練らずに使うのであれば、広い範囲を汚さずに作業できるため、室内やベランダで使用することも可能です。

それではモルシェを使ったもの作りをいくつか実践してみましょう。

まずモルタルDIYの定番、植木鉢作りです。身の回りにある適当な容器にモルタルを詰め、あとは硬化するのを待つだけ。とても簡単です。


鉢植え作り

不要な容器を大小ふたつ用意します。ここではカップ麺の空き容器を使います。

それぞれの容器の底の中央に穴をあけ、そこに通すための丸棒を、厚紙を丸めて作ります。これは、鉢の水抜き穴の型とするためです。水抜き穴を作らない場合は、この工程は不要です。

モルシェを用意します。真空パックに入っています。

真空パックを開封し、モルシェパックという特殊なパックごと水につけます。

5分ほど水につけて引き上げ、モルシェパックを開封すると使える状態のモルタルが。

大きい方の容器にモルタルを詰めます。底の穴には厚紙で作った丸棒を差しておきます。モルタルを直接触ると肌が荒れるので、ゴム手袋をはめましょう。

作りたい植木鉢の厚さにモルタルを詰めたら、小さい方の容器を押し込みます。やはり底の穴に厚紙で作った丸棒を差し込みます。

小さい方の容器が浮き上がらないよう、適当な重しを載せ、1日おきます。

1日おいた状態。モルタルが硬化しています。

大小の容器と厚紙で作った丸棒を取り外せば、植木鉢の完成です。なお、モルタルの表面は固まっていますが、全体が完全に硬化するにはさらに数日かかります。


好きな植物を植えましょう。水抜き穴を設けずに、容器として使ってもいいでしょう。(この植木鉢のモルシェ使用量は約0.5袋)

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