読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。


現在共働きで、年間では少しずつ貯蓄できているのですが、毎月お金が貯まっているという実感がわきません。今後、自分たちの老後資金も作っていかなければならないので、どのぐらいのペースで貯めていけばよいのかわからず、不安です。将来のために、どのぐらい貯めていけばよいでしょうか?


〈相談者プロフィール〉
・男性、38歳、既婚(妻:39歳、会社員)
・職業:会社員
・手取り世帯月収:58万円
 (夫:40万円、妻:18万円)
・手取り年間ボーナス:夫300万円
・預貯金:500万円
・有価証券(投資信託・株・債権):500万円


【支出の内訳(60万円)】
・住居費:12万円(残期間20年、残債3,000万円)
・保険:1万円
・教養費:4万円(ヨガ・英会話)
・通信費:1.5万円
・食費:11万円(通販や外食が多い)
・水道光熱費:1.5万円
・日用品:2万円(ペット費用含む)
・趣味・娯楽:5万円(山登りが趣味)
・衣料・美容:9万円
・健康・医療:3万円(整体など)
・交通費:1万円 
・交際費:2万円
・こづかい:6万円(夫3万円、妻3万円)
・不明:1万円

FP: ご相談ありがとうございます。miraitalkファイナンシャルプランナーの宮城です。毎年貯蓄は増えているのに「お金が貯まっている実感がない」ということですね。なぜ、そうなってしまうのか見てみましょう。

収支は年間をベースに考えない

「毎月お金が貯まっている実感がわかない」ということですが、家計状況を伺うと、毎月の収支はマイナスになっていますよね。これでは、貯まっている実感がないというのも不思議ではありません。

年間で貯蓄ができているのは、ご主人のボーナスが残るので、それが自然に貯まっているという状況なのでしょう。しかし、ボーナスは支給が保障されているものではありません。万が一、会社の業績が落ち込み、ボーナスが減額されたり、支給されないことになったら、貯蓄の状況はまったく変わってくるでしょう。

「年間収支が黒字であれば、月間の収支は赤字でもよい」と考えて家計を管理する人もいますが、年単位ばかり見ていると、毎月の無駄な支出がどこにあるのかが見えてきません。節約すべきポイントをはっきりさせるためにも、毎月の収支をきちんと把握し、振り返りましょう。

節約のポイントは「変動費」

支出状況を見ていると、住居費、生命保険料、通信費といった固定費は、まず節約できていると思います。

支出が多く気になるのは、変動費です。毎月、お二人とも3万円のおこづかいをもらっているのに、趣味・娯楽、被服・美容への支出が結構多いですよね。また、教養にかかる支出も比較的多いと思います。優先順位をつけながら、本当に必要な支出かどうかを判断し、支出を下げていくようにしましょう。

支出が多くて家に物が増えてくると、無駄な支出も増えがちです。買ったことを忘れて、同じものを2個、3個と買ってしまうこともあります。物が必要以上に増えなければ、自身が普段使っているものも見分けがつきやすいです。衣料品や美容品などで無駄な買い物がなかったか、よく振り返ってみましょう。ミニマリストになってほしいというわけではありません。今より少し、買い物の仕方を見直してみましょう。それだけで支出は随分変わるはずです。

そして、もう一つ気になるのは、食費にかかる支出の多さです。

食費は買い物の仕方、外食にルールを設けて

食費は、ネット通販の利用と外食が多いということですが、利用の仕方には、ぜひルールを設けてほしいと思います。思い付きで買い物をすると、つい送料無料を狙って、不必要なものを買ってしまいがちです。外食も、常に単価の高いお店を利用すると、支出がかさみます。

「週に何回まで」や「予算はいくらまで」などルールを決めると、無理なく節約することができます。ルールができると、ネット通販の場合は、必要なものを集めて購入するようになるので、無理なく、送料無料に持っていける可能性が高まります。外食も、予算を決めれば、少し価格帯の高いお店に行ったら、次は安いチェーン店に行くなど、支出にメリハリを作ることができるでしょう。そのような習慣が身についてくると、夫婦間で、外食をどのくらいの頻度で取り入れていくのか方針が定まってくると思います。

一番いけないことは、ダラダラと浪費を続けることです。赤字をなくしたいのに、なくならないというご家庭は、自分たちが浪費を続けていることに気が付いていないことが多いです。1週間毎の予算を設けてもよいと思います。自分たちが無理なく、長く続けられる方法が見つかるよう、いろいろ試してみてください。

お金を貯めるには「現状の把握」が大切

年間単位で家庭の収支をはかる人は、現在の支出の状況をよく把握していないことが多いです。赤字の月があっても構わなく、年間でプラスが出ればそれでよいという考え方です。

ですが、相談者さんご夫婦のように、今後しっかり貯めていきたいと思い始めると、思うように貯蓄ができていないと感じるようになります。そして、貯蓄金額を増やしたいとは思っているのに、どの支出から削ればよいのか分からなくなってしまいます。

無駄な支出を減らし、貯蓄を増やしたいと思うのであれば、現状の収支をきちんと把握することが第一歩です。何にいくら使っているかが分かれば、節約のしどころが分かります。

まずは毎月の赤字をなくし、今までのようにボーナスの一部を蓄えつつ、月々も貯蓄ができるようにしていきましょう。毎月の貯蓄目標は、10万円(毎月の収入の約1/6)を目指してみてください。現状赤字なので難しいと思われるかもしれませんが、時間をかけながら徐々に支出を減らし、1年後に達成できることを目標にがんばってみましょう。

mirai talkはマネーフォワードから生まれた公平で安心できるお金の相談窓口です。新宿駅から徒歩約5分。本気で家計を変えたい人のための「貯まる家計養成プログラム」を提供しています。